[1.11 全国高校選手権決勝 山梨学院大付 1-0 青森山田 国立]

　歓喜の初優勝。2年生MF宮本龍は「きょうで引退したい」と日本一の余韻に浸っていたが、山梨学院大付(山梨)はこれから山梨県内だけでなく、日本中の高校チームから標的とされる立場となった。

　圧倒的な高さと強さで大会優秀選手に選出されたCB関篤志と献身的にボールを拾い続け、後半には相手の決定機をスーパークリアで救ったMF宮本、そして右足甲骨折の影響で途中出場ながらも「チームを少しでも助けたい」と攻守に奮闘したU-18日本代表候補FW加部未蘭と、決勝に出場した3人の2年生らは全国王者として新チームをスタートさせることとなった。

　187cmのサイズにスピード豊かなドリブル、そして的確なポストワークなど高いテクニックも備えるJ注目のストライカー、加部は「(次の1年間は)自分の将来へ向けても大事な1年。まずケガを治すこと」と語った。ケガの為にプレー時間を制限されての出場で「何もしていない」と首を振る悔しい大会だっただけに、来シーズンへの意欲はすでに十分。個人としても、チームとしても結果を求めるつもりだ。

　山梨学院の新チームについて「いいチームだと思う。(山梨県内で)負けるチームではない」と自信を見せたストライカーは、日本一獲得で今後へ向けた思いをさらに強めた様子。「勝つしかない」と、新チームでも今冬のようにライバルたちに勝ち続けることを誓っていた。

<写真>山梨学院大付FW加部
(取材・文　吉田太郎)

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特設:高校サッカー選手権2009