beacon

[高校MOM208]清水ユースMF柴原誠(2年)_ダブルヘッダーも魅せた技

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.28 ジャパンユースユーパーリーグ 清水ユース 1-1 桐光学園 裾野・時之栖]

 清水エスパルスユースはこの日、午前10時に始まった清水サテライトの練習試合出場後に12時開始の桐光学園戦に合流した選手たちのプレーが光った。大榎克己監督が「縦へよくいっていた」と評価したMF石原崇兆と今年期待している選手として真っ先に名を挙げていたMF柴原誠だ。

 特に柴原は静岡では小学生の時から「天才」と最注目されてきたアタッカー。県内各大会でMVPを獲得し、年代別の日本代表にも常時選ばれてきた。中学時代に高校年代の日本クラブユース選手権(U-18)大会でゴールを決め、15歳で清水サテライトの練習試合に出場するなど全国的にも知名度は高い。ただ、清水ユース昇格後もチームではエース級の活躍を見せていたものの、大きな期待に反して昨年のU-17W杯出場を逃し、チームも結果が出ないなど、本人にとって悔しい日々が続いていた。

 それでも「中学時代に全国大会で準優勝(清水ジュニアユースは06年の日本クラブユース選手権準優勝)とか活躍していたとしてもそれは過去のこと」と選手が過去の実績にとらわれないないように指導する大榎監督の下で臨む、高校ラストイヤーはいい形でシーズンを迎えているようだ。この日は午前の新潟サテライト戦でミドルシュートをたたき込み、後半からの出場となった桐光学園戦も多彩なキックとそのシュートセンスの高さを披露。小さな振りからコースを突いた左足シュートに、PA外から放った技ありのループシュートなど、ゴールをわずかに外れたが相手の裏をかく一撃などで最も危険な存在となった。これまではプレッシャーの速くなった相手にロストボールする場面もやや目立っていたが、この日はゴール前での判断の速さが光っていた。

 指揮官が「全国で戦えるチームに」と期待する今年のキーマン。チームを全国で復権させ、自身もJの舞台へ駆け上がるか。トップチーム昇格を懸けた今年、初めて身につける10番の、そのプレーに注目が集まる。

(取材・文 吉田太郎)

TOP