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[高校MOM209]四日市中央工DF谷奥健四郎(2年)_完成度高いDFに生まれた自覚

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.28 ジャパンユースユーパーリーグ 四日市中央工 5-1 前橋育英 裾野・時之栖G]

 1年生の頃からレギュラーCBとしてプレーするなど、周りの期待は大きかった。しかし、昨年は怪我に泣かされ、満足の行く働きが出来ないまま終わった。四日市中央工のDF谷奥健四郎が持つ長身を生かした空中戦の強さと、巧みなビルドアップ、そしてカバーリングは天性のもので、DFとしてのトータルバランスは非常に高い。

 ただ、その彼に欠けていたものは「自覚」であった。1年生のころから抜擢されながらも、まだ自分がチームを牽引するという意識が足りなかった。昨年は2年生ながらもそういう役割を果たさなければならない1年だった。しかし、前述した怪我などが影響してか、メンタル的に不安定になり、軸になりきれなかった。

 だが今年、副キャプテンに就任すると、「これでようやく自覚してくれたかな。守備の要として自覚したことで、プレーに責任が生まれた。ここ2、3試合でグッとよくなった」と樋口監督も目を細めたように、自覚が彼を成長させた。
 この試合も最終ラインで、相手エース小牟田洋佑を抑えながらも、守備ラインを統率し、堅守を構築。センターラインをガッチリと固め、右SBの宮井邑誠、杉田健臣と福田晃斗のダブルボランチの攻撃力を引き出し、大勝に貢献した。樋口監督が掲げる目標「全国ベスト4」を目指すに当たって、彼の存在は必要不可欠。“ベスト4請負人”としての成長こそが、目標達成の大事なファクターとなるだろう。

(取材・文 安藤隆人)

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