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[高校MOM_60]米子北FW谷尾昂也(2年)_ゴールマシーンと化した2年生FW

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.7 全国高校総体準決勝 佐賀東 1-2 米子北 橿原公苑陸上競技場]

 今大会に入って、米子北(鳥取)FW谷尾昂也はゴールマシーンと化した。もともと得点能力の高い選手だが、この大会では大きなブレイクのときを迎えている。

 鳥取県勢初の決勝進出を懸けたこの一戦。前線でボールを待ち続けた谷尾は、相手の一瞬の隙を見逃さなかった。ボールが来なくても絶えず仕掛ける動きをし続けたことが、相手DFに無言のプレッシャーを与える。そして23分、カウンターを仕掛けると、応対に慌てた相手DFのクリアミスの先にいたのは彼だった。

 谷尾は自分のところに転がってきたボールに対し、ゴール約22mの位置から、迷うことなく右足を振りぬき、ゴール左隅に先制弾を突き刺した。さらに後半10分には、CKからのゴール前の混戦で、彼は冷静に一歩引いたところにポジションを取った。
 すると相手の弱いクリアボールが、谷尾の元に飛んできた。彼はチェックに来たDFを巧みなハンドオフで抑え、豪快に左足を振りぬき、ゴール上段に突き刺した。

 相手のミスをも呼び込む強運。今の谷尾にはストライカーに必要な『チャンスボールを呼び込む力』を持っている。この力は決勝でも発揮されるのか。この力が発揮されたとき、米子北サッカー部の新たな歴史が刻み込まれるだろう。

(取材・文 安藤隆人)
高校サッカー・09全国高校総体特集

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