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[日本クラブユース選手権(U-18)]FC東京U-18、“大竹の後継者”が勝利導く(FC東京U-18vs東京Vユース)

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[8.01 第32回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会準決勝 FC東京U-18 2-0 東京Vユース ニッパ球]

 昨年、FC東京U-18で現U-23日本代表候補MF大竹洋平(19)とポジションを争ったMFが、大一番での勝利をもたらした。FC東京U-18のMF三田啓貴(17)はこの日、中盤中央でMF大貫彰悟(17)とコンビ゛を組んで先発。前半17分にPAやや外でボールを受けた三田は「まだ時間も早いんで勝負しようと思った」と相手DFを“股抜き”でかわすとそのまま左足を振りぬき先制弾をゴールへと突き刺した。「東京ダービー」での貴重な先制ゴール、そして個人で相手DFを打開しての芸術的なゴールにイレブンが一気に駆け寄った。この一撃で試合の流れを大きく傾けたFC東京U-18は、その後も相手を圧倒的に押し込み、シュート数19対3で快勝。チームにとって大きな三田のゴールだった。
 背番号14のMFはこの日、守備での奮闘ぶりも際立った。「倉さん(倉又監督)にセカンドボールを意識していけといわれていた」と振り返る三田は、序盤から相手のロングボールに対するセカンドボールに次々と絡み、相手に思うような攻撃をさせなかった。セカンドボールにポゼッションでも相手を大きく上回り中盤を支配した。
 三田がボランチに転向したのは今年から。昨年までのポジションは左サイドの攻撃的MFだった。レギュラー争いのライバルは、現在19歳ルーキーながらFC東京の大きな戦力としてブレイクしている大竹。三田はその大竹から一時はポジションを奪取するほどの存在だった。「憧れは大竹洋平選手です」と口にする三田だが、大竹のトップ昇格後につかんだレギュラーポジションはボランチだった。ただ、「ボランチはおもしろい。真ん中なんで全体を見渡せるし、相手の逆を取ることもできる」と話す三田は視野の広さと正確な技術で中盤中央に君臨。攻守で大きな役割を担っている。そしてこの日は創造性あふれるプレーで先制点をゲット。「大竹くんのマネをしようとしてるんです」というMFは、大竹のようなゴール前での創造性あふれる動きと左足のシュートで勝利をもたらした。
 昨年、大竹らを中心にJユースカップ優勝を経験しているFC東京U-18。ポジションこそ変わったが大竹の“後継者”であるレフティーが、Jユースカップ決勝の再戦となる柏U-18との決勝でも再び爆発する。

(取材・文 吉田太郎)

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