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[天皇杯]ここ一番の山崎!元日決勝へ「最後は気力の勝負」

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[12.29 天皇杯準決勝 横浜FM0-1(延長)G大阪 国立]

 FW山崎雅人(27)の一撃が120分間の激闘に終止符を打った。0-0のままもつれ込んだ延長後半11分、MF寺田紳一のスルーパスに抜け出し、右足でGKの股間を抜いた。「いいパスをもらって、流し込むだけだった。横浜FMも3バックがしっかり組織をつくっていて、なかなかチャンスがなかったけど、ワンチャンスで決められて、それがチームの勝利に結びついてよかった」。値千金の決勝弾。ここ一番での勝負強さを再び発揮した。

 今季リーグ戦ではわずか4得点の山崎だが、大事な局面での印象的なゴールが多い。ACLでは、チームが公式戦9試合勝利なしと不振に陥っていたときの準々決勝で2試合連続の決勝点を奪うなど計5得点を記録。クラブW杯でもマンチェスター・Uを本気にさせる一発を叩き込み、パチューカとの3位決定戦でも決勝点を決めた。本人は「しっかり自分のやるべきことをやって、いい準備をしているだけ」と素っ気ないが、背番号30の決定力がチームを救った場面は枚挙にいとまがない。

 決勝に勝てば来季ACL出場権を獲得できるが、逆に言えば、勝つしかない状況に置かれてもいる。クラブW杯から続く過密日程の中、選手は疲労の色が濃く、ケガ人も多いが、「来季もACLに出て、もう一度クラブW杯に挑戦したい」というモチベーションが満身創痍のチームを支えている。「絶対に勝ってACLに行きたい。チーム全員そういう気持ちでいる」と山崎。中2日で迎える柏との元日決戦に向けても「最後は気力の勝負。気持ちでは絶対に柏に負けないように、チーム一丸となってやりたい」と力を込めた。泣いても笑ってもあと1試合。舞台が大きくなればなるなど輝きを増す山崎に、ガンバ大阪の命運は託される。

<写真>G大阪FW山崎
(取材・文 西山紘平)

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