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岡田ジャパンが"仮想豪州"に5-1のゴールラッシュ

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[2.4 キリンチャレンジ杯 日本5-1フィンランド 国立]

 日本代表は4日、東京・国立競技場でフィンランド代表と対戦。FW岡崎慎司(清水)の2得点などで5-1と快勝した。11日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦(日産ス)に向けた大事な前哨戦。“仮想オーストラリア”を一蹴した格好だが、3試合連続でセットプレーから失点するなど不安も残した。

 日本は4-5-1のシステムで、GK都築龍太がゴールマウスを守った。ジーコ監督時代の04年2月7日のマレーシア戦(4-0)に途中出場して以来の代表戦。先発となると、トルシエ監督時代の01年10月4日のセネガル戦(0-2)以来、実に7年4ヵ月ぶりだった。4バックは右から内田篤人、中澤佑二、田中マルクス闘莉王、長友佑都。中盤は遠藤保仁と橋本英郎のダブルボランチ、右に岡崎慎司、トップ下に中村憲剛、左に香川真司が入り、玉田圭司が1トップを務めた。
 フィンランドは4-4-2で、37歳のFWリトマネンが2トップの一角に入った。

 遠藤や中村憲がボールを引き出し、パスをつないでリズムをつくる日本は立ち上がりから優勢に試合を進めた。右サイドで先発した岡崎は積極的にゴール前に進入。最終ラインの背後を狙った。フィンランドはラインコントロールが不安定で、ゴール前にスペースが広がっていた。前半9分、中村憲の浮き球のパスに反応した岡崎は頭で前に落とし、そのまま右足でシュート。飛び出してきたGKが体を張って防いだが、岡崎の神出鬼没の動きが立て続けにゴールを生んだ。
 前半15分、内田のフィードに抜け出した岡崎が後方からの難しいボールに左足ダイレクトで合わせる技ありボレーで先制。同32分、今度は中村憲のスルーパスから再び岡崎がゴール前に飛び出し、右足ボレーで左のサイドネットに沈めた。
 フィンランドも前半27分にMFスパロフのシュートがクロスバーに当たるチャンスもあったが、ゴールを奪うまでには至らない。
 前半44分には相手のバックパスを香川がインターセプトすると、そのままドリブルで持ち込み、左足で追加点。前半は日本の3点リードで折り返した。

 後半5分、日本はまたしてもセットプレーで失点する。フィンランドの左CKに都築が飛び出し、FWタルバヤルビと競り合ったが、ボールはMFポロカラの前にこぼれ、1点を返された。
 しかし日本もセットプレーから再び3点差に引き離した。後半12分、ショートコーナーから内田が右クロス。ここに中澤が飛び込み、豪快なヘディングシュートをゴールネットに突き刺した。
 その後も日本が中盤を支配し、ボールキープ率を高める展開が続いたが、なかなかラストパスがかみ合わず、決定機をつくれない。それでも後半41分、途中出場のDF安田理大のシュートを相手GKがファンブル。ボールはそのままゴールに吸い込まれ、5-1と大量得点差を付けた。相手のレベルはとても“仮想オーストラリア”と呼べるものではなかったが、今回のゴールラッシュで弾みを付けたいところだ。

(取材・文 西山紘平)

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