beacon

再三の好機も不発、平山「これも宿命」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[2.11 東アジア選手権 日本3-0香港 国立]

 190cmの大きな体がいつも以上に猫背になっていた。後半開始から出場し、シュート4本を放ちながら無得点に終わったFW平山相太は試合後、報道陣に囲まれると、「悔しい」と言葉を絞り出した。

 チャンスはあった。後半19分には無人のゴールに蹴り込めばいい場面で、ボレーシュートが上に浮いた。同26分、DF駒野友一の左クロスに合わせたヘディングもゴール左へ。同28分にはMF稲本潤一からの絶妙なフィードをトラップミス。思わず地面を叩いて悔しがった。

 「これも宿命だと思って、これでへこたれないで、これに打ち勝って、上に行けるようにしたい。試練じゃないですけど、壁を与えられているというか。そういう感じです」

 「一番、悔いの残ったシュートは?」と聞かれると、「全部です」と即答した。今までの岡田ジャパンになかった高さは有効な武器ではある。後半25分にはGKに競り勝つシーンもあった。ゴール前の迫力も増し、攻撃のオプションは増えた。「今まではチームプレーの方が心の中で大きかった。今日は自分がやりたいようにというか、そっちの方が強かった」。徐々に平山らしさは出せてきている。あとはゴールという結果だ。

 「優勝もかかっているし、ゴールは一番大事なこと。チームプレーをしながら、ゴールを狙っていきたい」。14日の韓国戦に向け、そう言って気持ちを切り替えた怪物。目の前の壁は、決して乗り越えられない高さではないはずだ。

<写真>日本代表FW平山
(取材・文 西山紘平)

▼関連リンク
東アジア選手権特設ページ

TOP