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遠藤が1アシスト1起点。2列目シフトで攻撃を活性化

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[2.11 東アジア選手権 日本3-0香港 国立]
 “2列目のヤット”が停滞していた攻撃を活性化させた。1-0の後半17分からMF稲本が途中出場してワンボランチを務め、これまでダブルボランチの一人だったMF遠藤保仁が2列目にシフト。すると、パスがどんどん回り始めた。
 「ボランチの一人がある程度、前にいっていいという指示があった。イナが残って、自分が前でやれればと。後半はボールも回せたし、テンポも良くなったと思う」
 遠藤も手ごたえをつかんだ様子だった。ゲームメイクだけでなく、後半20分にはCKから闘莉王のゴールをアシスト。後半37分の玉田のゴールも遠藤のCKが起点だった。格下が相手とはいえ、さすがのキックを披露した。
 この日は前半は最悪な試合内容だった。岡田監督が9日の中大との練習試合で求めていたFWの落としから2列目が飛び出すなどの動きを意識するあまり、チーム全体としてサイドをうまく使えなかった。昨年から続けている速い低いクロスは皆無だった。
 また、引いて守る香港に、岡田監督が守備の得意な今野をボランチに起用したり、小笠原をクラブでプレーしていない2列目で起用した影響もあり、やや攻撃に迫力がかけた。それを示すように、CKは前半、2本だけだった。
 そんな嫌な流れを遠藤が巧みなパスワークで断ち切った。遠藤が前に絡んだことで攻撃にリズムが出た。CKも前半の5倍の10本を奪った。遠藤の頼もしさは増す限りだ。とはいえ、遠藤の個人能力に頼っていたのでは、W杯を見据えると心配になる。
 「もっと点はとれたと思うし、サイドもうまく使わないといけない。後半は良くなったので、それを韓国戦でもやりたい」。今後は中央からもサイドからも、うまく攻撃できるかがカギなる。それを個人ではなく、チーム全体としていかにできるかが重要。遠藤ばかりに、頼らないためにも-。 
<写真>日本代表MF遠藤
(取材・文 近藤安弘)

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