[2.14 東アジア選手権 日本1-3韓国 国立]

　韓国のエースの言葉が耳に痛かった。韓国代表FWイ・ドングッは試合後、日本の印象を聞かれ、辛辣に語った。「日本の攻撃陣は強く当たられると弱い。もっとフィジカルを強化しないといけないんじゃないかな」。

　相手選手の同情も受け止めざるを得ない。この日、唯一のゴールはMF遠藤保仁のPK。そのPKを獲得したのも遠藤のFKからで、流れの中で崩したわけではなかった。

　2日のベネズエラ戦からの2月4連戦で奪ったゴールは4点あるが、相手のミスから1点、セットプレーから2点、PKで1点。ましてや3点は明らかに格下の香港戦で決めたもの。この日の韓国戦もシュートにまでつながった決定機はほとんどなく、ゴール前での単調な攻めばかりが目立った。

　FW玉田圭司は「自分たちが普通というか、ひねりもそこまでなかった。遊び心が少ないし、ここに人がいるからそこに出すだけで。自分たちで“これ”っていうのものを持たないと。3試合を通して、日本はこういうサッカーだっていうのがなかった」と自戒を込めて語った。

　ボール回しにばかり意識が行く怖さのない攻撃。決定力を含めたゴール前の精度。課題ばかりが表面化した。エースのFW岡崎慎司は結局、ベネズエラ戦を含めて3試合に先発したが、無得点。「FWの責任というのは今大会を通して感じた」と力なく語った。

<写真>PKから同点ゴールを決める韓国代表FWイ・ドングッ
(取材・文　西山紘平)

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