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日本vsカメルーン 試合後の岡田監督会見要旨

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[6.14 W杯グループリーグE組 日本1-0カメルーン フリー・ステイト]

 日本代表は14日、ブルームフォンテーンのフリー・ステイトでグループリーグ初戦のカメルーン戦に臨み、1-0で勝った。前半39分、MF松井大輔の右クロスからFW本田圭佑が左足でゴールを破り、先制点。虎の子の1点を最後まで守り切り、勝ち点3をつかんだ。
以下、試合後の岡田監督会見要旨

岡田武史監督
「カメルーンというチームは個々の技術、フィジカル能力が高く、タフなゲームになると予想していたが、実際にタフなゲームになった。前半は多少余裕もあったが、ポイントは後半もプレッシャーをかけ続けられるかどうかだった。押し込まれてからもう1回前にいけるか。守備は最後まで頑張ってくれたが、最後はもう一度前にいけるような力がないと、上にはいけない。今日のホイッスルはオランダ戦が始まるホイッスル。オランダ、デンマークという強いチームとやらないといけない。我々はまた一歩進まないといけない。アウェーのW杯では初めての勝利だが、我々はまだ何も手にしていない。ここからいい準備をして、次に進みたい」

―勝った直後の心境は?
「疲れたなというのが本音で、正直、次のオランダ戦のことがすぐに浮かんだ。今日はよく頑張ってくれたし、勝つことに徹した試合をした。次のオランダ戦をどうするか考えていきたい」

―守備の狙いは?
「カメルーンを分析したところ、あまり前から行き過ぎると、向こうもガンガン来る。ある程度ボールを持たせた中からプレスをかける方が得策だと考えた。後半になれば、カメルーンの方が勝たないといけない気持ちが強くなるし、焦ってくる。そういう展開に持っていければと思っていた。トップの位置からプレッシャーにいくわけではなく、左のストッパーにボールを集めさせるように考えていた」

―オランダ戦の戦い方は?
「オランダはフリーでDFラインからパスを出させると、かなり精度の高いボールが来る。そういう意味で、それに対応できる戦い方、選手でいかないといけない」

―試合前に選手にかけた言葉は?
「特別なことを言うつもりはないと、昨日の会見でも話したが、特別なことは言ってない。ただ、オーストラリアとドイツの試合を見て、やはり受けに回った戦いはしたくないと。攻守に渡ってこちらから仕掛ける戦いをしようと話した。あとは精神的なこと」

―ハーフタイムの指示は?
「後半はおそらくイドリスやジェレミが出てきて、ロングボールを蹴ってくるからこぼれ球を拾おうと。闘莉王と中澤が一緒に競っている場面があったから、そこはハッキリしようと。右はいい攻撃ができていたが、左はもう少し遠藤に出して、遠藤から展開するようにと指示した。前半の終わりからエトーが中に入って、19番(エムビア)がかなり上がって来ていた。大久保がそこに付いていってなかったので、長友はエトーに付いて中に入って来ていいから大久保が19番に付けと、そういう指示を出した」

―(質問は不明)
「チームは結果が出ていなくても、いい感じで来ていた。問題は1つ2つあったが、それも解決できていた。選手も手応えを持っていたと思う。そこで結果を出したいという強い思いがあったのだと思う」

―スタンドに空席が目立ったことの影響は?
「他の試合もテレビで見ているが、空席がある試合もある。南アフリカは日本から遠いし、サポーターもたくさんは来れない。我々にとって客席がいっぱいか、空いているかは大きな問題ではなかった」

―国歌斉唱のときに選手が肩を組んでいたのは?
「選手たちから“今日肩を組みたいけど、いいですか? ベンチも一緒に組んでくれますか?”と言ってきたから、“喜んでやる”と答えた。選手から言ってきた」

―岡田監督は相手の良さを消すところが武器だと思うが、親善試合ではあえてそういうことをせず、本番でそれを出したのか?
「自分ではそう思ってないし、ここ一番というときはそういうことを言われてきたが、チームを成長させたいという指導者の意識は失っていない。ここは勝ちに徹しないといけないと思ってある程度やったが、相手の良さを消すだけでは勝てなかったと思う」

(取材・文 西山紘平)

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