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日本vsオランダ 試合後の選手コメント

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[6.19 W杯グループリーグE組 日本0-1オランダ ダーバンスタジアム]

 日本代表はグループリーグ第2戦でオランダ代表と対戦。後半10分、MFウェズレイ・スナイデルのミドルシュートで失点し、0-1で敗れた。日本は24日の最終戦でデンマーク代表と対戦する。
以下、試合後の選手コメント

●FW岡崎慎司(清水)
―途中出場だったが?
「守備をしてから前に積極的に仕掛けていこうと。カウンターが多かったけど、そこからチャンスをつくれていた。それはよかったし、次は決められるようにしたい」
―決定機もあった。
「次、来たら決めたい。力が入ってしまったけど、あの角度は決めないといけない。もっといいシュートが打てるように練習して、冷静にもならないと。DFが来てたから早くシュートを打たないと、と思った。その気持ちはよかったと思うけど、それを枠に入れられるようにしたい」

●FW玉田圭司(名古屋)
「細かい差が勝敗を分けたと思う。日本はいい守備をして、いいブロックをつくって、少ない人数で攻撃を仕掛けるしかない。確率的なものだけど、それで成功しているところもあるから。自分としては真っ向勝負したかった」
―どんなプレーを狙った?
「負けていたのでリスクを冒して、どうにかしようと。長い時間ボールを持てば1人2人来る。そこをかわせば、チャンスがつくれるし、それをやろうと思ったけど、時間が足りなかった」

●MF大久保嘉人(神戸)
「まだ全然走れた。横とかにサポートがほしい。ワンツーとかで抜けていくシーンがあるといいんだけど、横を見てもだれもいないから自分でいくしかない。周りを見てたら相手が戻ってくるから、一か八かでいくしかない」
―守備はよかった。
「ブロックをつくっていれば相手は苦しい。回させている感じで。相手の攻撃はちょっと気を抜けばいいところに入ってくるし、気が抜けない」
―オランダの印象は?
「カメルーンの方が強いかな。中盤とかDFラインはしっかりしているけど、1対1で抜けたし。手を抜いていたのかもしれないけど」
―デンマーク戦に向けては?
「やり方はずっとこれでやってきたから、このやり方がいいと思う。親善試合よりも全然いい試合をしている。自信を持ってやっていけばいい。変なことをしようと思ったら隙を突かれる」

●MF松井大輔(グルノーブル)
―0-1で負けたが?
「自分としては想定内。できれば引き分けたかったけど、予選リーグを突破するために、次は勝ち点を取ることだけに集中したい。切り替えていきたい」
―ハーフタイムに0-0でどういった指示があった?
「これを続けることが重要、できるだけこのままで行こうとしていた。チャンスが少なかったのが残念だけど、次はチャンスをつくって行きたい。でも向こうもそんなにチャンスはなかった。最後の方はカウンターとかもありましたけどね。ただ、前半もう少し攻めることができれば良かったのですが」
―失点はワンチャンスでやられた。
「ゴールは事故みたいなものだからしょうがない。今考えるべきことは、次に向けて切り替えること」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
「できた部分もあるし、でもまだまだ崩し切れていないところもある。相手のゴール前でもう少し迫力というか、そのへんが足りない。そこに僕が入っていかないと迫力が出ないし、そこは出ていかないといけない」
―守備を気にして前にいけないということ?
「ボールを取ってからの早い攻撃で入っているときもあるし、そこは局面局面で違う」
―デンマーク戦に向けては?
「夜(デンマーク対カメルーン)の結果次第で、どういう形でプレーするか決めないといけない。試合は勝ちにいくけど、試合展開でドローでも突破が決まるなら、結果重視でやらないといけないし、そこは今日終わってみないと分からない」
―W杯は普通の試合と違う?
「オランダとか、やっぱり簡単に勝たせてくれないなというのは感じている。ただ、個人的には普段の試合と変わらずに臨めている」
―リードされてからの展開は?
「タマさん(玉田)とオカ(岡崎)とか、前からプレスをかける意図で出すというのは前々から言っていた。もう少し前からいってもよかったとは思うけど、体力的にきつかったところもあるし、僕はもうベンチにいたから…」

●MF遠藤保仁(G大阪)
「勝ち点1でもほしかったというのが正直なところだけど、終わったことを言ってもしょうがない。0-1で負けたのは事実。でも、メンタル的に落ち込まないようにしないといけない。今日で忘れて明日以降は切り替えたい」
―監督は後半20分過ぎに勝負をかけるつもりだったと話していたが?
「試合に入る前から“ある程度押し込まれる時間はあると思うけど、しっかり失点しないように”と言われていた」
―監督はキックオフ直後のミスが影響したとも言っていたが?
「キックオフで闘莉王から前の(大久保)嘉人へというのはカメルーン戦もやっていたし、あれでミスして入り方はよくなかったかもしれないけど、それだけじゃない。失点した場面も、スナイデルを完全にフリーにしていた。みんなの責任。悪かったところを修正して、落ち込まないように。次結果を出せば上にいけるわけだから」

●MF阿部勇樹(浦和)
―失点場面は?
「こぼれ球をやられてしまった感じなので残念。一発のチャンスを決められてしまった。ああいうチャンスで決めてくるなと思った。デンマークもそうだと思うので、しっかり守りたい」
―結果について。
「負けて悔しいし、去年9月に負けたときは出られなかった。相手のサイドのところをもっと有効に崩していければ良かったと思う。相手は前に前に強い選手がいるので」
―1失点に抑えたことが利いてくる可能性はあるのではないか?
「後々にそれを感じるかも知れないけど、この試合に関しては負けは負けという気持ち」
―中盤はやはりゾーンで守備ブロックをつくった感じだった?
「マンマークだとサイドに引っ張られたときに真ん中のファン・ペルシーへのコースが空いてしまうので、そこはオランダの強みだから、パスコースを消しながら、と思ってやった。でも、ひとつのチャンスでやられてしまったので、それは悔いの残るところです。サイドから中に入ってきてフリーにしてしまった。防げるか防げないかというと分からないが」
―カードが出なくて良かった?
「カードのことは特に考えずにやった。この試合に懸けるつもりでやった」

●MF中村俊輔(横浜FM)
―次はデンマーク戦だが?
「デンマークも(オランダ戦で)チャンスをつくっていたし、オウンゴールと最後の1点がなかったら分からなかった。デンマークには両サイドハーフにすごいいい選手がいるから、そこが鍵になる。次もリードされていたら、どういう順番で出るか分からないけど、みんな役目は分かっている。雰囲気とかもそうだけど、そういう部分も含めてチーム一丸となってやっている」
―久々の試合だったが?
「難しい。時間帯が云々というよりも、リードされていた相手があのレベルだから。2-0にはされたくないが、かといって攻めたい。自分の役割は他の選手のいいところを出すこと。長友に上がってもらったりとかね。この前の試合でフラストレーションがたまっていて、大量点を取るという意気込みだったけど、勝つことが先。相手に対応して、じっくりやって、1点取れば勝ちという戦い方をやっているから」

●DF田中マルクス闘莉王(名古屋)
―一発だけだった。
「ああいうシュートを1回で決められるところがさすがだなと思いました」
―最後は上がっていたが?
「監督の指示です。僕は後ろで守っていて、監督の指示が出るまでは絶対上がらないつもりでやっていたので。上がって1回くらいチャンスをつくったんですが、それくらいですね。そんなにチャンスはつくれないというのはみんな分かっていたし、自分も一発に懸ける気持ちが強かった。自分でチャンスを決めるかチャンスをつくるかということをずっと考え続けてきたんでね。残念と言えば残念ですけど。ま、切り替えていきたいです」
―0-2、0-3になるリスクもあったが、追いつくことを狙ったのか?
「俺が上がってからはそんなに時間がなかったからね。ちょっとでも上がって行くと相手が引いてくれたので、それから向こうのチャンスもあまりなかったと思うし、1点取られるよりは1点取ったほうがいいと思っていた」
―失点後は?
「ちょっと点を取られてから、らしくないミズが連発していたところもあったし、相手も決定的なチャンスがあった。あそこでもう一回勢いを出すのが大事だと思う」
―0-1のスコアをどう思うか。
「負けは負けですからね。チームの中でとりあえず目標は突破すること。このチームでどうしても突破したいんでね。決して悪い結果ではない。あと一歩のところまではいったのに勝ち切れなかった。自分たちも悔しい」
―去年の9月とはやり方が違っていたが?
「ボールに対しては必ずいく、つぶすというのをやって、その形は非常に良かったんですけどね。1点を取られるまではチャンスもそんななかったし、そもそもあのチャンスもチャンスらしいチャンスじゃなかったんでね。そこであんなシュート。しかもダイレクトで打てるなんて。技術の差は感じましたね」
―それでもあれだけ跳ね返し続けたが?
「まあ、ね、なかなか前に行けなかった分、後ろで頑張ってやろうと思って。僕は最後まで点を取ることを信じていたんでね」
―何か次につながるものは?
「すべてがつながる。下を向くのではなく、最後の最後に自分たちの力を信じて突破していきたい」

●DF長友佑都(F東京)
―後半の入り方については?
「もう少しコンパクトにできたかなと。疲れた感もあって、中盤にスペースが空いて、そこを突かれた。もちろん集中していたけど、ちょっとラインを下げ過ぎて、間延びした」
―オランダの攻撃は?
「やられる気はほんとにしなかったし、1対1で崩された場面もなかった」
―失点シーンも逆サイドからだった。
「でも、そういうところでは逆サイドの僕らが中に入っていかないと」
―去年9月の対戦のときより戦えた?
「去年もやられる気はしなかったし、去年よりいい試合というか、相手を脅かすような試合ができたと思う」
―失点してから攻撃参加も増えたが?
「相手も引いていたし、チャンスだなと思って、上がれるところはどんどん上がって。そういうのは要所要所でやれていたと思う。戦い方は間違っていなかったし、下を向いている時間はない。しっかり上を向いて、次のデンマーク戦は絶対に勝ちます。死に物狂いでいきます」

●DF駒野友一(磐田)
―ケガは?
「最初にこけて足が顔に入った。ただ当たっただけだと思ったけど、手で触ったら血がついていた。縫う? 向こうに帰ってから判断すると言われた。(ピッチに戻ったあとも)激しく行くことは変わらないので、そこはしっかり怖がらずにいけたことが良かった」
―守備の時間が長かったが?
「前半は守る時間帯が長かったけど、相手のラインが高くて裏のスペースがあったので、そこは狙っていた」
―ポゼッションは30%対70%だった。
「アジアでは逆のパターンが多かったが、これだけ守る時間が長くなるのは今までなかったが、しっかりブロックをつくって、前半はよく抑えられたと思う。守る時間は長かったが、それほどピンチらしいピンチもなく、しっかりブロックをつくって相手からボールを奪うこともできていたし、前半はいい形で守れていたと思う。クロスはセンターバックの2人が跳ね返してくれていた」
―相手の攻撃は?
「中に入って崩してくるイメージを持っていたが、やはり両サイドとも張って来ていた」
―後半の長友とのポジションチェンジは?
「エリアが入ったら替われと言われていた。準備通りです」
―2試合やって疲労は?
「体は疲れたし、負けたことはしっかり反省しないといけないが、予選グループは3試合をトータルで考えないといけない。次に向けてコンディションを整えて、しっかりデンマークの戦術を分析していきたい」
―スコアは?
「前半を0-0で行けたことは良かったが、負けは負け。勝てば決勝トーナメントに行ける(大きく近づく)と思ってやっていたので。でも次に勝てば上がれる。そこは自信を持ってやっていきたい」

●GK川島永嗣(川崎F)
「やっぱり負けてしまったのは悔しいし、0-1でも0-3でも負けたことは変わらない。結果は悔しいけど、次にまだ全然可能性はある。上を向いてやっていきたい」
―前半はあまりシュートが来なかったが。
「もっとボールが来るかなと思っていたけど、ああいう展開になって、チームもいい感じでプレーしていた。後半の最初の時間帯でもう少し耐えられれば…」
―失点の場面は?
「あそこに来るイメージはあったし、30cm手前まではボールも見えていた。そこから急にゴール側(左側)に変化して、自分では見えなくなった。30cm手前までは見えていて、外側(右側)にはじけると思っていたんだけど…」
―終了間際には2度、1対1を止めた。
「リーグ戦なんで、得失点差はあるし、最後に失点しなかったのはよかったけど、GKとしては1本でも決められれば悔しいし、先制点を取られて、あのあと難しくなった。そういうところでも防げるように、最後は自分が防げるようにしないといけない」
―あんなシュートは初めて?
「あれだけインパクトのあるシュートで不規則に変化するというのは難しい」
―ジャブラニの影響もあった?
「普通のボールだったらあんな変化はしないと思うけど、今のボールに対応しないといけないわけだから」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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