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2ボランチから中盤3枚へ。試合中のシステム変更が功奏

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Text alert@南ア・ラステンバーグ

 今や岡田ジャパンの心臓部となっている中盤トリオ長谷部誠阿部勇樹遠藤保仁が、臨機応変なシステム変更でチームを勝利に導いた。

 立ち上がりは4-2-3-1。阿部と遠藤がダブルボランチに入り、長谷部が2列目の右に入った。

 ところがデンマークがDFラインの裏を狙うパスを連発する。トマソンに裏を取られてピンチを招く場面が何度か起きたところで、まずはピッチ内で声を掛け合い、遠藤がベンチに「3枚で守ったほうがいい」と進言。岡田監督も素早くこの提案に応じ、前半15分ころから中盤を3枚に変えた。

 「トマソンがロングボールに対して斜めに走っていた。前半の途中からと、後半はほぼ、僕がついた。いつもだったらマンマークはつかないけど、きょうはある程度トマソンについた」と阿部。

 長谷部は「ボランチの位置からDFラインの前にパスを通されていたので、あそこを抑えるにはやっぱり3ボランチでやったほうが、止められる。修正してからうまく抑えられた」と自画自賛した。

 遠藤も「9番(トマソン)が裏に結構出ていたので、それを誰が見るのかということだった。監督に、ちょっとやりづらい、9番をしっかり見た方が後ろが安定すると言った」と言う。

 「監督が何を言っても、やるのはピッチの選手。自分たちで考えないといけない」というのは岡田監督のモットー。その言葉通り、岡田ジャパンが、たくましい対応力を持つチームへと変貌を遂げた。

<写真>やはりこの日も堅守のキーマンは阿部だった

(取材・文・矢内由美子)

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