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[AFC U-19選手権]宇佐美3発も「初戦のうっ憤はまだまだ晴れていない」

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[10・6 AFC U-19選手権GL第2戦 U-19日本代表 4-0 U-19ベトナム代表 中国]

 「自分が出たら違うねんぞ、というのは見せたかった」。後半からの出場で勝利に貢献したUAEとの初戦後、先発落ちした怒りをそう表現したFW宇佐美貴史(G大阪)が、今大会初先発となったベトナム戦で「違い」を示した。

 3得点1アシスト。1トップのFW杉本健勇(C大阪)の背後でプレーした宇佐美はその個人技で難なく相手DFのマークを外し、技術・得点力で脅威となった。前半8分に生まれたMF六平光成(中央大)の先制ゴールも宇佐美の技術から生まれたもの。敵陣、アタッキングエリアで相手ボールをカットした宇佐美は右斜め前方へドリブルしてDF2人を引き続けると、DFかわしながら右横の六平へパス。フリーでパスを受けた六平は豪快な右足シュートを叩き込んだ。

 U-19代表の中で18歳の宇佐美は1学年下の世代。だが今季5ゴールのJ1や各年代別代表で最も結果を残し「エース」と呼ばれる男がアシストだけで満足するはずがない。自身の今大会初ゴールが生まれたのは前半45分。敵陣中央でセカンドボールを拾うと対面したDFに対して左側に動いてシュートコースをつくり出し、豪快な左足シュートをゴール右隅へ叩き込んだ。

 その後も後半は32分にMF酒井高徳(新潟)、ロスタイムにはMF加藤大(新潟)からそれぞれスペースへのパスを引き出してハットトリックを達成。自らの足で初戦の悔しさを晴らして見せた。ただ本人は試合後のインタビューで「うっ憤はまだまだ晴れていない。もっともっとやっていきたい」と不満げ。笑顔を見せるのは自らの力を最大限発揮してチームの勝利に貢献し、U-20W杯出場権獲得、そして2年前のU-16代表時代に成し遂げることのできなかったアジア制覇を果たしてからだ。
 
(文 吉田太郎)

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