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[女子W杯]新守護神・海堀がPKを2本ストップ!!MOMの活躍で勝利に導く

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[7.17 女子W杯決勝 日本2-2(PK3-1)アメリカ フランクフルト]

 なでしこジャパンの新守護神・GK海堀あゆみ(INAC神戸)がPK戦で相手のキックを2本止める活躍を見せ、W杯優勝の立役者となった。

 120分間を戦い、2-2のまま決着つかず、迎えたPK戦。佐々木則夫監督やスタッフからは「自分を信じて、みんなのことを信じて、思いっきりやってこい」と送られたという海堀は「2失点していたので、ここは絶対に止めないと」と強い気持ちでゴールラインに立った。
 
 先攻・アメリカの1人目、ボックスのキックを読み切り、右足でストップ。これでプレッシャーがかかったのか、2人目のロイドはクロスバー上方へ大きく外した。そして3人目のヒースのキックを、またも海堀がストップ。ゴール右に来たボールをしっかりと止めた。その後、ワンバックには決められたものの、守護神の奮闘にチームは後押しを受け、最後は日本の4人目、DF熊谷紗希(浦和レッズ)が落ち着いて決めて日本の優勝が決定。海堀は大会選定のプレイヤー・オブ・ザ・マッチに輝いた。

 この日はPK戦での活躍が目立ったが、試合を通じて好セーブを連発した。120分間で日本の14本を大きく上回る27本のシュートを浴びた。後半19分にはMFオーライリーの左クロスからワンバックにヘディングシュートを打たれ、あわや失点の場面だったが、海堀が右手一本でビッグセーブ。ゴールを許さなかった。2失点を喫したものの、要所要所で立ちはだかり、PK戦に持ち込んだ。
 
 海堀が正GKとして国際大会に臨むのは今大会が初めてのことだった。長年なでしこジャパンの正守護神はGK山郷のぞみ(浦和レッズ)が務めてきた。その後はGK福元美穂(岡山湯郷)が台頭。08年の世界4強入りを果たした北京五輪では福元がゴールマウスを守っていた。

 北京五輪後は3人がローテーションのような形で出場してきたが、海堀はW杯予選となった昨年5月のアジア杯で5試合中3試合のゴールを守り、W杯出場権獲得に大きく貢献した。しかし、同年10月のアジア競技大会では山郷に正GKの座を譲った。それでも今年5月に行ったアメリカ遠征で2戦連続の先発出場。大会直前で指揮官の信頼を勝ち取り、GK陣の中で最若手ながらも、正守護神の座に返り咲いた。

 世界一に立った試合後のインタビューでは「本当に夢は諦めなかったら叶うと思う」と声を弾ませ、「夢見ていた世界一になれた。今まで自分に携わって来た人たちの応援だったりとか、そういうのがあって、ここまで来れたと思う。感謝の気持ちでいっぱい」と微笑んだ。名実ともに日本の守護神となった海堀。なでしこジャパンにまた一人、新たなヒロインが誕生した。

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