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長男に捧げる祝砲&ゆりかご、岡崎が代表初ゴール

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[1.20 アジア杯予選 日本2-1イエメン 熊本]

 生まれたばかりの子供に捧げる祝砲だ。日本代表FW岡崎慎司(22=清水)が国際Aマッチ出場5試合目で、待望の代表初ゴールを決めた。前半7分、右CKのショートコーナーからFW田中達也がゴールライン際を突破。狙いすましてゴール前に折り返し、岡崎が右足ダイレクトで流し込んだ。

 有言実行のゆりかごダンスだ。4日に長男・刀也(とうや)ちゃんが誕生したばかり。ゴールを決めると、チームメイトをタッチライン側へ手招きし、テレビカメラの前で横並びになって両腕を振るゆりかごポーズを披露した。「だれかがゴールを決めたら、ゆりかごをやってくださいと頼んでいたんだけど、自分で決められてよかった」。自ら長男誕生を祝うゴールが岡田ジャパンの09年第1号ゴールにもなった。「(ゆりかごを始めるのを)もうちょっと待ってほしかったって言われた。間に合わなかった人もいたみたいで。初めてのゆりかごで、焦っちゃった」と照れ笑いを浮かべた。

 代表合宿が10日から始まったため、子供と一緒に過ごす時間はほとんど取れなかった。「早く会いたいですね」。合宿中は毎日、テレビ電話で“会話”をしていたそうだが、「しゃべれるわけじゃないし、泣いている顔を見ているだけだった」と苦笑い。代表はこれでいったん解散するため、岡崎もあす21日に静岡に戻る。28日のアジア杯予選・バーレーン戦(マナマ)に向けた再集合日は23日と慌ただしい日程が続くが、子供の顔を見ることが最高の元気の素になるはずだ。

 1-1の後半21分には右CKを頭でそらし、田中達の決勝点もアシスト。ポストやクロスバー直撃のヘディングを放つなど決定機は再三あっただけに「まだまだチャンスはいっぱいあった。外し過ぎた。もっと取れたらよかった」と反省の言葉も口をついた。とはいえ、記念すべき代表初ゴールがうれしくないはずはない。「気持ち的に勢いが付くし、自信にもなる。点を取る感覚をもっと養っていければ」。長男が生まれ、代表初ゴールも生まれ、最高のスタートを切った09年を、岡崎はこれからも全力で走り抜ける。

<写真>先制点を決めたFW岡崎
(取材・文 西山紘平)

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