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日本vsオーストラリア 試合後の選手コメント

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[2.11 W杯アジア最終予選 日本0-0オーストラリア 日産ス]

 日本代表は11日、W杯アジア最終予選でオーストラリア代表と対戦。3連勝で首位に立つ最大のライバルとの一戦は、優勢に試合を進めながらオーストラリアの牙城を崩せず、0-0の引き分けに終わった。
以下、試合後の選手コメント

●FW玉田圭司(名古屋)
―あと一歩だった?
「攻めてはいたけど、決定機はそんなになかった。攻撃に迫力がなかった。スピードを上げるとか、そういう緩急がなかった。外からの攻撃はできていたけど、相手を崩すまでにはいかなかった。中での崩しとか、サイドをえぐっての攻撃とか、考えればたくさんある。中の人が触れば1点というのがあれば、バリエーションは増える。やるのは選手なので、選手間で話し合って、どんどん追求したい」
―W杯を見据えて試金石の試合だったが?
「全然悪くはない。でももっと上を目指さないと。やろうとしているコンセプトを変える必要はない。日本の特徴を生かせる戦術だし、これを深めていけば、(W杯)ベスト4も夢じゃない。目標にしていいと思う」
―オーストラリアの守備は堅かった?
「堅いというか、みんな経験あるから守り方を知っている。崩しがいがある相手。もう1回アウェーであるので、そこでは点を取りたい」

●FW田中達也(浦和)
「決めるところを決めないといけない。前からのプレスは最低限のこと。もっとシュートの精度を上げていかないといけない。(交代は)僕も足が止まっていたし、しょうがないです。問題はないです」
―オーストラリアから点を取る手応えは?
「手応えはあるけど、1回のチャンスを決めないといけない。たとえ、いいシーンがあっても。課題は単純にシュートのテクニックとか、運動量。前向きな反省点です。きょうは相手もうまかったし、課題はチームのゴール。今やっていることを続けていかないといけない」

●FW岡崎慎司(清水)
「何かしらできないといけない。チームとして勝てなかったのは悔しいし、痛いけど、内容はよかったと思う」
―監督の指示は?
「普通に“やってこい”という感じだった。裏に抜けろと言われたけど、僕が入ったときは中盤でボールが回せてなくて、裏に行けなかった。意図が合ってなくて、動きで伝えなきゃいけなかった」

●MF中村俊輔(セルティック)
「マイナスに見れば、勝ち点3が取れなかった、崩し切れなかったとなるけど、ほぼ90分、向こうを守らせたのは先が見えたというか、明るい内容」
―予選突破に近づいた?
「僕らの目標はもっと上。W杯に出て、上に行きたいと思っている。日本のサッカーを確立して、パスして動く、俊敏性とか、そういうのをチームとしてつくらないと。最終戦の前に決まっていても、手を抜くというか、ベストメンバーでやったほうがいいと思う」
―最後の10分が大事と話していたが?
「ハセ(長谷部)がボレーしたりもあった。最後になってうちがポンポン蹴ってもしようがないし。相手が最後のカードを切ってきたのを抑えつつ、うちのカードも出せればよかった」
―世界に向けての試金石だったが?
「やってよかったと思うし、欧州みたいな国にどう戦えばいいか、だいぶ形になってきた」

●MF遠藤保仁(G大阪)
「もちろん満足はしていない。勝ち点3が取りたかったし、残念。でも勝ち点1を前向きに、次の試合で勝ち点3が取れるようにやっていきたい」
―手応えは?
「特に後半は落ち着いてボールを回せたし、ピンチらしいピンチもなかった。間違いなく良くなっている。あとは勝ち切る勝負強さを付ければ」
―最後の決定力を欠いた?
「どうしても点が入らないと、そう見られがちで、実際そうだし。決めていくことが大事。完全なビッグチャンスをつくれるようにしたい」
―コンディションは問題なかった?
「コンディションは悪くなかったし、何の不安もなく試合に臨めた」
―GKの好セーブに阻まれたミドルシュートは?
「あれはコースが完全に甘かった。もっと端っこを狙えばよかった。これを止めないように、さらに進化して、いいチームにしていきたい」

●MF松井大輔(サンテティエンヌ)
「前半はしんどかったけど、後半はやっと戻ってきたところで交代になった。もっとやりたかった。前半はどうしてもしんどかったけど、それなりにできた」
―ボールは回せたが、フィニッシュが課題?
「負けないことが予選では一番大切。いい方向に考えたい」
―ホームでは勝たなければいけなかったと思うが?
「W杯予選では負けないことが大事。負けなかったことに価値があると僕は信じている。次のバーレーン戦に勝つことが大事。次のことを考えてやっていきたい
負けたら意味がないし、勝ち点をひとつ上げれたことが大事」
―今のやり方でW杯も戦える?
「どうですかね。やってみないと。予選は大丈夫だと思う」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
―最後のシュートは大久保に当たったが?
「あれ自体は(大久保)嘉人さんが触らなくても、相手がカバーに入っていたから。チャンスはたくさんあったんで、それを決められなかったことに尽きると思う。全力は出したけど、ホームでたくさんのサポーターが来てくれたし、内容は圧倒しても勝ったわけじゃないから、個人としては悔しい。みんなロッカールームでも悔しがっていた。そういう悔しさが大事。次もホームでできるし、そこで勝ち点3を取ることに全力を尽くしたい」
―最後の部分が課題?
「やれることはやっているし、すべて出している。ただ、点が入らない。これを続けていくしかないし、やっていることは間違ってないと思う」
―あと一歩の部分をどう埋める?
「紙一重だと思う。相手もカタールとかバーレーン、ウズベキスタンとは全然違った。そこをかいくぐる部分はほんと紙一重だと思う」
―どんな気持ちで臨んだ?
「ホームだし、圧倒しようと話していた。実際、相手にチャンスは与えなかったし、そういう意味ではやろうとしていることはできた。ホームで勝ちたかったけど、ここまで2勝2分というのは悪くない成績。もっとやれたと思うし、残り4試合に全部燃焼できるようにしていきたい」
―オーストラリアの印象は?
「いいチームかもしれないけど、僕らの方がいいチームだとやっていても感じた。これを続けていって、アウェーでオーストラリアとやるときは勝ちたい」
―W杯本大会への手応えもつかめた?
「オーストラリアのコンディションがどうだったのか分からないけど、きょうやった感じでは強いとは思わなかった。ブンデスリーガやUEFA杯の相手の方が強い。もっと突き詰めていけば、W杯でもいい成績を残せると思う」

●DF田中マルクス闘莉王(浦和)
「勝ちたかったけど、終わったことは終わったこと。最後まで崩されなかった。チャンスもつくれていたし、いいサッカーはできていたけど、最後はどんな形でも点を入れないと。自分を含めて、そういう貪欲なところを出していかないと。失点しないことが重要な展開で、ゼロに抑えられたのは良かった」

●DF内田篤人(鹿島)
―実際にやってみてどうだった?
「もっとやるかと思ったけど、意外に…。でも勝っていないのに、そう言うのはおかしいか。でも、日本のやりたいことが少しはできていた。相手に出させなかったのもあるけど」
―どういうところができていたのか?
「全体的に見てですね。みんなすごいオーストラリアは強いって言うから、オレの中ではもっと強いと思っていたけど…これからは本当のこと書いてください(笑)。まあ、戦い方もはまって、やりたいことは少しやれていたので、終わってみれば勝ちたかったですね。勝ちに行っていたんですけどね」
―自分の出来は?
「個人的には、そこそこだと思います。判断ミスもあまりなかったし。でも自分がどうというより、チームが勝たないと」
―ホームではあるが、最低限の勝ち点1を取って、予選の順位としては問題ない結果なのでは?
「それは分からない。終わってみて、W杯に行けていれば振り返ってみれば勝ち点1はデカいと思うけど。終わって行けなかったらダメだから」
―引き分けてしまったのはなぜだと思う?
「最後の質であったり、タイミングであったり。その中で勝ち切ることが大事。逆にいえば、試合内容が悪くても勝ち切れることというか」
―オーストラリアはアウエーで勝ち点1を取ったが?
「さすがな感じ。欧州でいろいろやっているみたいなので。勝ち慣れている、逃げ切れるというものがあるのかもしれない」

(取材・文 矢内由美子、西山紘平)

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