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呆然の一発退場、長谷部「こんなひどいジャッジない」

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[6.6 W杯アジア最終予選 ウズベキスタン0-1日本 タシケント]

 呆然と立ち尽くすしかなかった。最後まで主審のジャッジに悩まされ、試合を通して不可解な判定が目に付いたが、後半44分にはMF長谷部誠(ボルフスブルク)がまさかの一発退場。ひじが相手選手の顔に当たったと判断されたが、「当たってたけど、退場になるレベルじゃない」と到底、納得のいく判定ではなかった。

 イライラの募っていた岡田武史監督がたまらず主審に抗議すると、主審は岡田監督にも退席処分を命じるなど終盤は騒然とした雰囲気になった。それでも、ロスタイム4分を含めて最後まで集中力を切らさず、1点を守り切った。

 「(ジャッジが)これだけひどいのはなかなかない。試合が成り立たなかった。勝ったからよかったけど、負けたり引き分けていたりしたら、何か言いたくなったでしょうね」。ピッチ上でW杯出場決定の瞬間を味わうことができず、スタンド下で試合終了を迎えることになったが、試合後はピッチに戻り、チームメイトと喜びを分かち合った。

 「厳しい試合に1-0で勝って、勝って(W杯出場を)決めたというのがすごくよかった。(田中)達也とかウッチー(内田)とかベンチに入れなかった選手の分もという気持ちだった」。自身も疲労から発熱し、4日の練習を途中で切り上げるなどコンディションは万全ではなかったが、気力で乗り切った。

 5月23日にはブンデスリーガ最終節に先発し、クラブ初のリーグ優勝に貢献した。リーグ制覇&W杯出場。最後は退場という後味の悪い結末だったが、2週間で2度の歓喜を味わう日本一、幸福な男だったのも間違いない。

<写真>後半44分、主審に退場を命じられる日本MF長谷部
(取材・文 西山紘平)

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