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W杯出場決定!!試合後の岡田監督コメント

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[6.6 W杯アジア最終予選 ウズベキスタン0-1日本 タシケント]

 日本代表は6日、アウェーでのウズベキスタン戦に1-0で勝利。A組2位以内を確定させ、4大会連続4回目のW杯出場を決めた。開催国の南アフリカを除けば、各大陸予選の中で日本のW杯出場決定は世界最速。予選2試合を残しての予選突破となった。
以下、試合後の岡田武史監督コメント

岡田武史監督
「試合前からタフなゲームになると予想していたが、選手は冷静に、最後まで粘り強く戦ってくれた。なかなか自分たちのサッカーをさせてもらえなかったが、1対1の競り合いに負けず、メンタリティもタフになってきたと思う。選手ががんばってくれたことに感謝したい。
 これでW杯の出場権を取ったということで、ようやく我々の目標にチャレンジするスタートラインに立てた。これからがいよいよ我々のチャレンジだと思っている」

―日本がベストメンバーで来たのはバーレーンを助けたい思いがあったのか?
「いつも我々はその時点のベストのメンバーを組んでいる。どこかを助けるというような気持ちは一切ない」

―きょうの審判のジャッジについては?
「言うべきことではないと思っているが、監督生活の中で初めて退席になった。選手に指示を出したつもりだったが、勘違いされた。自分の表情が悪かったのかなと思っている」

―きょうのように前からプレッッシャーがかからない場合の対応は?
「プレッシャーをかけると、蹴ってくる。それは困ったことではない。問題はこぼれた球をつなげなかったこと。足が止まってて、コンディションの問題もあったと思うが、耐えながらもう1点を狙うというのは試合運びとしては問題ないと思っている」

―ウズベキスタンの印象は?
「試合前の会見でも言ったが、ウズベキスタンは力を持ったチームで、タフなゲームになるし、どちらが勝つかは神様が決めると。たまたま今回は我々に女神が微笑んでくれたと思っている」

―予選の残り2試合は何を目的に戦うのか?W杯までの1年で何をしたいか?
「代表チームが集まれる貴重な時間なので、ケガ人を除いて、できる限りのベストメンバーで戦いたい。それが強化だと思っている。このあとの1年は、いろんな経験を選手にさせたい、世界のトップレベルの経験をさせたいと思っている」

―ゴール前の選手の動きについては?
「絶対的なストライカーがいない中で、人が次から次へと飛び出していくというのがきょうはなかなかできなかったが、こういうことも当然あると思っている。ただ、方向性は変えずにやり続けたいと思っている」

―勝ち切れたのはチームの成長?
「結果もよかったが、冷静にタフに戦い、1対1で簡単に負けなくなった。そういう実感を持たせてくれた」

―岡崎のゴールについては?
「岡崎のいいところを出してくれた。相手が前がかりになっていたので、もう1点取るぐらいになると本物かなと」

―ハーフタイムの指示は?
「守備が悪いとか、前の追い方が悪いとかではなく、マイボールをもっとしっかりつなげていこうと話した。相手がボールを持っていなければ攻められることはない。もう少しマイボールをしっかりつなごうと」

―後半、足が止まったように見えたが?
「連続して試合をしてきて、内田も過労から発熱したし、長谷部も一度ダウンして、熱を出していた。そういうのはあったかなと思う。あれだけ蹴ってこられて、上下動が多かったので、ある意味、しようがないかなと」

―試合終了の瞬間はどこにいた?
「すぐそこにいた。勝ち切ってくれると思っていたので、心配はしていなかった。我々の目標にチャレンジできるスタートラインに立てたと。よし、いよいよだなと。今がスタートだという気持ちだった」

―12年前のジョホールバルのときとの違いは?
「全然違う。前は追い込まれていたし、(W杯に)出ることが目標だった。今回はこれからがスタート。前はすべてをやったという感じだったが、今回はいよいよだなと」

―日本のレベルは世界の中でも強くなっている?
「僕は(W杯で)ベスト4に行けると信じているし、強くなっていなければベスト4には行けない。今は無理かもしれない、あと1年という期間がある。必ずや行けるチームにしたいし、できると思っている」

―監督就任時は難しい状況だったが、その決断については?
「まだやり切ってはないが、半端な気持ちで引き受けてはいないし、動じることもなかった。これからが勝負だと思っている」

―チームが成長したところと課題は?
「いつも言うように、ずっと右肩上がりではなく、横ばいになったり下がったりもするが、確実に一歩ずつ進んでいる、チームになってきたと思っている。1+1が2ではなく3になるような、仲間を信じて助け合うチームになってきたのが大きい」

―積極的に若手を使ってきたことについては?
「若手は新しい刺激というので必要かもしれないが、最後のこういう大勝負で頼りになるのは経験を積んだ選手。それに若手が付いていくものだと思う。中心選手たちがよく踏ん張ってくれた」

―あと1年でW杯ベスト4になるには?
「代表チームとしてスケジュールは立てているが、とにかくボロボロにやられてもいいので、強いチームとやりたい。日帰りでやるくらいの気持ちでいる。ベスト4になるために何が必要なのかを選手が実感として持てるような試合をしたいと思っている」

―W杯予選のプレシャーがなくなり、強化も進む?
「予選は本大会よりも難しいところがあって、きょうのように失うものがない相手に来られたときは難しい試合になる。ただ、予選が終わったら楽になるのかというと、皆さん(報道陣)もおそらく楽にはしてくれないだろうから。ただ、プレッシャーがなければ進化はない。プレッシャーの中で新しいものにチャレンジしていきたいと思ってる」

―今後はこのチームがベースになるのか?
「横一線の競争ではない。今までの積み重ねは無駄にしたくないし、ベースはこのチームになるが、代表チームは入り口と出口の門戸は開いてないといけないと思っている」

<写真>報道陣の前で笑顔の日本代表岡田武史監督
(取材・文 西山紘平)

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