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[U-17W杯][戦評]勝負どころの速さで勝った日本(日本vsハイチ)

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[8・19 U-17W杯グループステージ・グループD 日本 3-1 ハイチ 光陽]
 
 優勝経験のあるナイジェリアとフランスが集う“死の組”突破へ向け日本が大きな勝ち点3を獲得した。ハイチのフィジカルの強さを生かした迫力あるカウンター攻撃に前半から苦しめられた日本。また相手DFの伸びてくるような足にパスを次々とカットされ、球際での強さにセカンドボールもなかなか拾えない厳しい試合だった。

 その中で勝利を自分たちへ引き寄せたのは局面で見せた「速さ」だった。前半42分の先制点は左サイドで得たFKの壁を相手が作る前にMF岡本がゴールへ蹴り込んだもの。MF河野の勝ち越し点、FW柿谷が奪った3点目の場面はいずれも相手が前がかりとなったわずかなスキを突いたものだった。フィジカル、ポゼッションでの苦戦を判断も含めたクイックネスで打開。ここぞの場面では相手に間を与えずにボールを動かし、スペースへ走り、得たチャンスは逃さなかった。

 実力が未知数だったハイチを圧倒したわけではなく、むしろ苦戦した。アジア王者とはいえ、世界で勝つことはやはり容易ではない。決定機は相手の方が多く、GK廣永の好守がなければ落としていた試合だった。その中で勝ち取った勝ち点3だ。イランとのPK戦など接戦続きだったアジア予選を勝ち抜いたしたたかさを再び発揮した日本は、追いつかれ、勝ち越されるピンチが続いても、わずかな勝負の「ポイント」を逃さなかった。次戦の相手はナイジェリア。MF水沼主将は「苦しい戦いになると思うけど絶対勝つ」。自分たちの時間が少なく苦しんでも勝利につなげ、乗り切る術を確認したチームは自信を持って元王者へ挑む。

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