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U-18代表、豪州に勝利で全勝

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 U-18日本代表は17日、インドネシアで開催中のAFC U-19選手権2010予選グループF最終戦でオーストラリアと対戦。2-2から後半ロスタイムにFW永井龍(C大阪U-18)が決勝ゴールを決め、3-2で競り勝った。日本は同予選5戦全勝の首位で、来年行われる本大会へ駒を進めた。

試合のスタメン+交代メンバーは以下の通り。
GK中村隼(浦和ユース)
DF田中優毅(日本体育大),寺岡真弘(神戸ユース)→87分 高橋祥平(東京V),扇原貴宏(C大阪U-18),阿部巧(F東京U-18)
MF菊池大介(湘南),加藤大(三菱養和SCユース),六平光成(中央大),酒井高徳(新潟)
FW重松健太郎(F東京U-18)→79分 高木俊幸(東京Vユース),永井龍(C大阪U-18)

 あやしい雲行きの中、午後2時57分キックオフ。日本はいきなりの1分、左サイドを酒井が駆け上がりゴールラインまで持ち込んでいくが、ゴールラインを割って得点機にはならず。5分には永井が左サイドを抜け出してセンタリング、9分には中央から酒井が強引なシュートを放っていくなど、左サイドでよくボールが動いて主導権を握る。オーストラリアはロングボールを軸に攻撃を仕掛けるが、両CBの寺岡と扇原、阿部らがへディングでよく対応して相手選手をフリーにさせない。

 15分には左から重松がFKもポストに当てる。18分には左の六平から重松、酒井とダイレクトパスからシュートを放つが、枠に行かない。すると徐々にオーストラリアのパワープレーのタイミングが合い出す。28分、38分とFKから自陣内でヘディングされるが、決定機は作らせない。しかし40分ごろから大雨となって視界が悪くなった42分、左CKからニアで合わせられ、DFマクゴワンにゴールを決められてしまう。前半終了間際の失点で、0-1で後半へ。

 日本は前半同様、後半も開始早々に相手ゴールを襲う。後半3分、左サイドで阿部、六平、オーバーラップした阿部へと戻すと、左に流れて受けた永井がみごとなシュートを決めて、1-1の同点に。同5分には菊池がPA内で倒されPKを獲得。これを菊池が自ら決めて、同点からあっという間に2-1と逆転に成功する。

 しかし同15分、オーストラリアが2人を交代させると、同21分には右サイドからのセンタリングをファーサイドで押し込まれ、あっさり同点にされてしまう。さらにこの頃から日本の足が止まってしまい、オーストラリアの攻勢にさらされる。後半33分には重松に代えて高木を、同43分には負傷した寺岡に代えて高橋を投入もリズムは変わらない。雨脚も強くなる消耗戦の様相を呈し、日本選手が次々と倒れていくが審判はプレーを止めない。

 そして90分が過ぎ、ロスタイムは5分。劇的な結末が待っていた。
 自陣からのクリアボールを左サイドで酒井が頭で触ると、相手DFの前に落ちそうなところで永井が一閃。ボールは相手DFにあたり、ニアサイドにゴールイン。日本は永井の土壇場の勝ち越しゴールで、難敵オーストラリアに3-2で勝利。グループ5戦全勝を達成し、首位通過を決めた。

布啓一郎監督コメント
「5勝で勝ち点15点という結果は、選手を褒めたい。今日はフィジカル面、高さ面で負けないこと。そのためにボールを動かして接点を避けるなど日本らしさをもっと出したかった。まだまだだが、手応えは感じた。
後半、逆転して相手が止まったときもあったが、同点にされてから10分間、全く受けに回った時間があった。精神的にも体力的にもきついときにどう立て直すか? 自分達の持ち味をどうやって出していくか? ある意味でいいシミュレーションになった。
選手は真面目だし、向上心を持って取り組んでいる。チームの土台を固め、その上で個人の良さを出していきたい。(今後は)下の世代からも加わる選手がいるでしょう。今回のベースの上に技術の質、動きの質を高めて、動きの量で勝負するしかないとおもっています」

●GK中村
「豪州の高さはそれほど怖くなかった。後半だいぶパワープレーで来ましたが、高さでやられた部分はないです。今日勝てたことは大きい。
(今回の代表に選ばれた)GKは3人横一線なので、そとき時に調子のいい人間が出ることになると思います。競争なので気を引き締めてやっていきます」

●MF加藤
「豪州は今までの4チームの中で一番厳しかった。その分、前を向けるチャンスも少なかった。なかなかシュートまで行けなかった。(ダブルボランチを組む)六平とのコンビネーションはよくなっています。ポジショニングも気にしてくれるので、お互いに前に行くタイミングを考えられます。
今回、全員が体調を崩した大会で、そういう中で5つ勝てて、本当にいい経験をしました。相手がどうであれ、簡単ではない試合を勝つことの難しさを感じました。これを踏まえて、来年まで頑張りたいです」

<写真>体調不良の選手が続出するなか、5戦全勝で終えたU-18代表チーム

▼この試合の写真
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