Text alert@豊田スタジアム
腰痛とでん部痛で体調が万全でない内田篤人(鹿島)は、前半から軽い守備でピンチを招くなど、今一つの出来栄え。だが、勝負強さは相変わらずだった。

後半ロスタイム、この試合で初めて前線のスペースをえぐり、右足で質の高いクロスをゴール前へ供給した。ニアの森本貴幸(カターニア)つぶれ、中央の本田圭佑(CSKA)が頭で決める劇的ゴールをアシスト。
2-0の勝利に大きく貢献し、「チラッと見たときに、丸刈りがいた。モリに合わせたんだけど、ああやってつぶれてくれれば空くんですよね」と、FWを褒めながら胸を張った。

試合前のミーティングで岡田武史監督がホワイトボードに「戦」と「闘」という文字を書き、「今日はこっちだ」と「闘」を指したという。

「気持ちを込めてしっかりやること。いつもそうですけどね」

惨敗を喫した東アジア選手権から、立ち直りを見せた内田。その表情には安堵が浮かんでいた。

<写真>2点目をアシストする日本代表DF内田
(取材・文・矢内由美子)