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本田と約束していた"共演弾"、エース岡崎が待望の10年初ゴール

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[3.3 アジア杯予選 日本2-0バーレーン 豊田ス]

 日本代表FW岡崎慎司(清水)が待望の2010年初ゴールを決めた。前半36分、MF松井大輔の左クロスをファーサイドで待ち構え、得意のヘディングでゴールネットに突き刺した。10年4試合目での初得点。昨年の国際Aマッチで16試合15得点を量産した「09年世界得点王」が久々にゴールの感触を味わった。

 「もっと点を取れたし、そこはしっかりやっていきたい。でも、ホッとしているところもある。ここからいい調子で行けるだろうし、ようやくスタートを切れたかなと」

 自分自身もチームも結果が出せず、周囲の批判は強まった。エースとしての責任。待ちに待ったゴールという結果に安堵の表情を見せ、素直に喜んだ。

 「点もそうだけど、ゴール前に入る回数、シュートの回数が増えたので、そこが一番よかった」。裏への飛び出しからフィニッシュという自分の形を何度も出せた。シュートは入らなかったが、動き出しのタイミングやパサーとの呼吸、何よりチームとして攻撃の形に改善が見られた。

 「サイドで起点をつくって、自分も裏に抜けやすかったし、ゴールに向かって行けた。今までより中盤の選手が前を向いてプレーすることが多かった。今まではそれがつくれてなかったから。サイドでタメをつくって、もう1回中央で前を向く形をつくれた」

 MF本田圭佑と初めて縦関係を組んだ連係にも手応えをつかめた。「(本田)圭佑が足元で持ったときは裏にパスが出てくるし、ボールも取られないから心強い。あそこでタメができると、シュンさん(中村)やヤットさん(遠藤)のところでもタメがつくれるから、いろんなところでタメが生まれて相手も絞れない。動き出すタイミングを取りやすかった」と、1トップとして動きやすさを体感したようだ。

 08年の北京五輪ではともに悔しい思いを味わった23歳コンビ。「圭佑とは試合前も2人で“何回もチャンスはないし、今日は決めないとな”と話していた。2人で決めれてうれしい。でも、まだまだ満足できないし、やらなきゃいけないことは多い」。有言実行の“共演弾”。日本代表に新たなゴールデンコンビが誕生した瞬間だった。

<写真>日本代表の両スコアラー本田(57番)と岡崎(33番)
(取材・文 西山紘平)

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