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両CBが痛恨オウンゴール、長谷部「前半からのジャブが効いた」

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[5.30 国際親善試合 日本1-2イングランド グラーツ]

 やはりイングランドの壁は厚かった。前半7分、MF遠藤保仁の右CKからDF田中マルクス闘莉王が先制点。MF阿部勇樹をアンカーに置いた4-1-4-1のシステムも立ち上がりは上手く機能していたが、前半の終盤から徐々に押し込まれる時間が増えた。イングランドはハーフタイムに一気に5選手を交代。サッカーの母国のプライドに懸け、日本代表に襲いかかった。

 後半11分のPKのピンチはGK川島永嗣がMFランパードのキックを横っ跳びでセーブ。同24分にはFWルーニーの鋭いミドルシュートも鋭い反応でかき出すなど、好セーブを連発した。

 しかし、後半27分、MFジョー・コールの右クロスをニアサイドでクリアしようとした闘莉王が頭でオウンゴール。さらに同38分、今度はDFアシュリー・コールの左クロスに体を投げ出したDF中澤佑二の足に当たり、ボールはゴールマウスへ。両センターバックの連続オウンゴールで力尽きた。

 闘莉王は「オレが触ってなくても中でやられたかもしれないし、あそこで頭を出すのがオレ。後悔してもしょうがない。前を向くしかない」と強調。「逆に自分たちが触っている分、良かったんじゃないかなと思う。触れないほど完全にはやられてない」と前向きに捉えたが、中澤は「どんな形であれ、失点は受け止めないといけない。サイドで展開されると、(センターバックが)後ろ向きに守らないといけない」と厳しい表情だった。

 イングランドはサイドからのクロスに対し、ゴール前にも人数をかけていた。中澤が言う通り、センターバックがゴール方向に向かって守備をしなければならない状況にまで追い込まれていたのは確か。MF長谷部誠は「失点はあの時間帯だったけど、その前にPKもあったし、取られてもおかしくない場面はあった。そこはDF、GKが頑張ってくれたけど、あの時間で失点したというのは、前半からのジャブが効いてたのかなと思う」と率直に認める。

 サッカーは90分の勝負。いくら先制点を奪っても、最終的に負けていたら勝ち点は手に入らない。対戦相手はイングランドという優勝候補のチームではあるが、逆転負けという「結果」はしっかりと受け止める必要がある。

<写真>日本代表MF長谷部
(取材・文 西山紘平)

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