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得点王・前田はゴン、高原に感謝、「いつか肩を並べられるように」

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 20得点を記録したジュビロ磐田のFW前田遼一が得点王に輝き、02年のFW高原直泰(磐田、現浦和)以来、7年ぶりの日本人得点王となった。

 磐田の選手としては98、00年のFW中山雅史、02年の高原に続いて3人目の得点王。前田は「僕がこの場に立てたのは中山さん、高原さんと一緒にプレーしたから。2人から本当に多くのことを学んだ」と偉大な先輩たちに感謝し、「でも、僕は2人と違って、まだ何も成し遂げてない。リーグで優勝したこともないし、W杯に出たこともない。いつか中山さんと高原さんに肩を並べられるように頑張っていきたい」とあらためて決意を固めていた。

 日本人としては、PKでの得点なしの受賞は初めて(外国人を含めると3人目)。34試合フルタイム出場での得点王獲得も史上初となった。これまでケガに悩まされるシーズンが続いていた前田にとって、フルタイム出場はもうひとつつの勲章だ。そして、積み上げた20のゴール。前田がひとつの壁を乗り越えた証しだろう。

 当然、ベストイレブンにも初選出されたが、「僕なら(ベストイレブンに入らないことも)あり得るかなと思ってました」と苦笑い。「点は取れたけど、プレーはひどかった。そういうところを評価されると思っていたので。点以外は満足していない」と語った。

 2トップを組んだFWイ・グノにも感謝した。「最高の選手。僕を生かしてくれるプレーをしてくれる。逆に僕はそういうことをしてない。もっと味方を生かすプレーをしていかないと。生かされているだけじゃなくて、生かさないと、チームのためにならない」と、来季に向けた自分の課題を挙げた。

 日本代表でも10月の3連戦を最後に、11月の南アフリカ遠征では招集されなかった。「来年はW杯もあるので、僕自身も入りたいと思っている。そのためにももっと力を付けたい」。得点王のタイトルだけでは満足しない。周囲を生かすプレー。もうひとつプレースタイルの幅を広げることで、南アフリカへの道も切り開くつもりだ。

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<写真>FW前田遼一は高原以来、7年ぶりの日本人得点王となった

(取材・文 西山紘平)

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