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F東京・重松がPK弾で同点に導く。遅刻の汚名も返上!

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[4.17 J1第7節 F東京1-1京都 味スタ]

Text alert@味スタ

 前半のシュートはわずか2本。スタジアム外に残る季節外れの雪とも相俟って、寒さばかりが感じられた一戦、FC東京を救ったのは15日に19歳になったばかりのFW重松健太郎だった。

 1点を追う60分にピッチに送り出されると、前線を積極的に動き回り、京都の守備ブロックをかき乱す。次第に攻撃が活性化してきた73分、相手守備のミスパスを奪ってドリブルで仕掛けると、見事にPKをゲット。自らボールをセットし、思い切りよく右足を振り抜いた。

 ボールはゴールど真ん中上部のネットを豪快に揺らし、1-1の同点に。ルーキーとは思えない度胸満点のPK弾で、チームは苦しみながらも勝ち点1を奪取した。

 「自分でも蹴りたかったし、みんなからも行けと言われた。相手には僕のデータはないと思うので、(コースは)あまり気にせず蹴った。真ん中の上なら、GKが倒れても入ると思って、自信を持って蹴れて、良かった」

 それでも、切れ長の目尻が下がることはなかった。出来の悪かった前半に象徴されるように、チーム状態はまだまだ低調だからだ。

 加えて、実は12日の練習に遅刻し、ペナルティーの意味合いから14日のナビスコ杯・大宮戦はベンチ外となっていたのだ。

 猛烈に反省したプロ1年目は、「態度で示さないといけない」と黙々と練習し、この日のベンチ入りを勝ち取ったが、1ゴールで浮かれているわけにはいかない。

 「FWは横一線だと思う。そこから抜け出せるように、練習からひたすらやるしかない。でも一番欲しいのは勝ち点3。そこに向かって行きたい」と、いかにも貪欲そうに、瞳を輝かせていた。

<写真>後半28分、PKを決めるF東京FW重松
(取材・文 矢内由美子)

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