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[Jの新風(5)]MF梶山陽平(FC東京)

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[6.3 ナビスコ杯GL第5節 F東京 3-1 山形 国立]
 
 北京五輪で日本代表の10番を背負っ23歳が指揮官からのゲキに応えた。FC東京のMF梶山陽平は前半ボールを失う場面が目立ち、チームの流れをストップしてしまっていた。ハーフタイムには同じく攻撃の起点となれなかったFW平山相太ともに城福浩監督から叱責を受けた。だが、「(平山と)2人でやってやろう、と言っていた」という梶山は後半に奮起。そして12分には平山とのワンツーから「練習通りの」豪快な右足シュートをゴール左隅へと突き刺した。

 下部組織出身の期待のMFは昨年からチームの背番号10を背負う。今季公式戦18試合中17試合に先発し、16試合でフル出場とチームにとって欠かせない存在だ。だが、まだチームを引っ張っていく強さをピッチで出し切っていない。そつのないプレーも期待が大きいだけに物足りなく映る。ただ存在感溢れるこの日の後半のプレーには指揮官も「後半立て直せるところはスキルの高さだと思う」と評価していた。
 26分にはスルーパスでカボレのダメ押しゴールもアシスト。この日、チームを勝たせる活躍をした10番は決勝トーナメント進出の懸かる最終戦(13日、対清水)もチームを勝利へ導けるか。「今日の後半みたいな試合をやって自分たちの力で決勝トーナメントへ行きたい」。10番をつけて2年目の23歳はタイトル奪取へのけん引役となる。

(取材・文 吉田太郎)

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