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名古屋は永井のプロ初ゴールで先制も追いつかれドロー

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[4.6 ACL第3節 名古屋1-1FCソウル 瑞穂陸]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は6日、グループリーグ第3節を行い、グループFの名古屋グランパスはホームでFCソウル(韓国)と1-1で引き分けた。ルーキーFW永井謙佑のプロ初ゴールで先制したが、後半に追いつかれ、勝ちきることはできなかった。

 先月15日に行われる予定だった第2節のアルアイン戦が東日本大震災の影響で延期となったため、名古屋にとっては第3節ながら、2戦目の試合となった。この日のシステムは4-3-3でGKは楢崎正剛、DFラインは右から田中隼磨、田中マルクス闘莉王、増川隆洋、阿部翔平。中盤はアンカーに中村直志、2列目右に小川佳純、左にMF藤本淳吾が入った。3トップは右から金崎夢生、ケネディ、そしてFW玉田圭司が右ひざ痛で欠場した影響で、ルーキーFW永井謙佑がプロ初先発を果たした。

 その永井が持ち前のスピードを発揮した。前半14分、MF藤本淳吾のパスに左サイドへ抜け出すと、まずは並走していたDFを一瞬で置き去りに。さらに必死に止めようと追ってきたDFを突き放すと、最後はGKを前に素早く右足を振りぬいた。右足インサイドで蹴り込まれたボールは、ゴールへ突き刺さり、先制点が生まれた。

 永井のプロ初ゴールで勢いづいた名古屋は、その後も果敢に攻めにかかる。同31分にはDF田中マルクス闘莉王のパスに抜け出した永井が倒され、PA手前右の絶好の位置でFKを獲得。藤本の蹴ったボールはゴール左枠内へ飛んだが、相手GKに止められた。そのまま1点リードで前半を折り返す。

 しかし後半は立て続けにピンチを迎えた。後半11分、MFムン・ギハンのFKはGK楢崎正剛が右手一本で弾き出した。同15分には、MFセルベル・ジェパロフにPA内へ持ち込まれ、FWマウリシオ・モリーナにシュートを打たれるも、楢崎がストップ。そのまま耐え切りたいところだったが、わずか1分後の同16分、自陣PA内でのクリアボールをMFチョ・ヒョンテに拾われると、豪快なミドルシュートを決められた。

 同点に追いついたFCソウルは同18分、DFキム・テファンに代えてFWイ・ジェアンを投入。攻撃的な選手の枚数を増やし、名古屋ゴールへ襲い掛かった。対する名古屋も同28分、藤本に代えて、これがプロデビュー戦となる高卒ルーキーのMF吉田眞紀人を投入。中盤からチームの攻撃リズムを変えようと、フレッシュな戦力を送り出す。

 その後も両チームともに勝ち点3をめざし、攻め続ける。名古屋は同40分、金崎に代えて、DF千代反田充を投入。闘莉王を前線へ上げるパワープレーに出た。同41分には田中隼の右クロスをケネディが競り合い、こぼれたボールを永井がループシュート。しかし、これはクロスバー上方へ外れた。そのまま試合は終了し、1-1の引き分けに終わった。

 試合後のテレビインタビューでストイコビッチ監督は「今日は前半と後半で全く違うチームになってしまった。前半はみんなしっかりとやってくれたが、後半はプレーが止まってしまった。私たちのチームらしさが見えてこなかった部分がある」と試合を振り返り、次戦へ向けて「この大会で最初の1勝というのは大事。もちろん次は勝ちたい」と意気込んだ。今大会初の勝ち点を手に入れた名古屋は12日、延期されていた第2節・アルアイン(UAE)戦をホームで戦う。

(文 片岡涼)
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