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体調不良の興梠がエースの重責果たす2発、「早くリーグ戦も取りたい」

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[5.3 ACL第5節 鹿島2-0上海申花 国立]

 エースの2発が4大会連続の決勝トーナメント進出をほぼ決定付けた。鹿島アントラーズはFW興梠慎三の2得点で上海申花(中国)を下し、グループリーグ突破に王手。今夜の水原三星(韓国)対シドニーFC(豪州)の試合で水原が勝てば、最終戦を待たずに2位以内が確定する。

 前半32分、左サイドからのMF小笠原満男のFKに頭で合わせる。ヘディングシュートはミートし切れなかったが、ボールはGKの股間を抜く先制点。「(ボールが)越えるかなと思ったけど、ジャンプしたら当たってくれて。コースも危なかったけど、入ってよかった」。4月13日のシドニーFC戦(3-0)以来、公式戦4試合ぶりのゴール。後半35分にもMF野沢拓也の右CKをMFフェリペ・ガブリエルがヘディングシュートし、GKが弾いたこぼれ球を左足で蹴り込んだ。

 連戦が続く過密日程で疲労は抜け切っていなかった。体調も風邪気味で「熱はないけど、のどがちょっと……」と万全ではなかった。それでもチームを勝利に導く2ゴール。DF中田浩二は「ああやって(興梠)慎三が取れば雰囲気も良くなる。あいつはずっと試合に出ていて、監督も中心として考えているんだと思うし、そういう選手が点を取れば乗っていく」と称えた。

 後半14分には相手のラフプレーに興奮し、イエローカードを受けた。累積2枚目となり、10日のシドニーFC戦は出場停止。「1枚もらっている状態を忘れていた。チームに迷惑をかけたし、ああいうのをなくしていかないと」と反省したが、それだけ気持ちも入っていた。

 J1第10節は7日に行われるが、鹿島対G大阪の試合のみ7月27日に開催されるため、鹿島の次戦は10日のシドニーFC戦。ようやく連戦も一区切りが付く。シドニーFC戦が出場停止の興梠にとっては15日のJ1川崎F戦まで試合はない。

「早く(体調を)回復させないと。Jリーグではまだ点を取ってない。早くそっちも取りたい」。今季3得点はいずれもACL。この勢いをリーグ戦につなげるためにも10日余りの“準備期間”を挟み、川崎F戦で今季リーグ戦初ゴールを狙う。

(取材・文 西山紘平)

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