beacon

芸術FKの遠藤、「1点は1点」と今季ノーゴールの宇佐美にPKを任せる

このエントリーをはてなブックマークに追加
[5.11 ACL第11節 G大阪2-0天津泰達 万博]

 雨中を切り裂いた。MF遠藤保仁の芸術FKが決勝点となり、ガンバ大阪が4大会連続のグループリーグ突破を決めた。

 0-0で迎えた後半29分、左45度の角度で獲得したFKのチャンス。遠藤が右足で狙ったキックは壁の右側を巻き、ゴール右のサイドネットへ吸い込まれた。

「前半からチャンスはつくれていたけど、決め切れていなかった。どこかで点を取りたいと思っていたし、いい位置でFKをもらえたので、自信を持って蹴った」

 引き分けならグループリーグ敗退の可能性もあった一戦。土壇場で飛び出した鮮やかなFKに「コースもスピードも良かったし、イメージ通り」と自画自賛だった。

 粋な計らいも見せた。勝利目前の後半ロスタイムにFW平井将生がPKを獲得。通常であれば、遠藤がキッカーを務めるところだが、MF宇佐美貴史に譲った。

「まだ今シーズン、点を取れていなかったし、PKも1点は1点だから。時間も時間だったし、『自信を持って蹴れ』と言った」

 昨季のJリーグベストヤングプレイヤー賞を受賞した宇佐美は背番号11に変わった今季も主に左MFとしてコンスタントに出場を重ね、何度も惜しいシュートを放っていたが、いまだ得点がなかった。この日はベンチスタートだった19歳を気遣い、PKのキッカーに指名。遠藤の思いに応えるべく、宇佐美は落ち着いてゴール左に決め、勝利を決定付けた。

 E組首位でのグループリーグ突破決定。24日の決勝トーナメント1回戦ではC大阪と対戦する。「まだ試合まで時間はあるし、それまでにやるべきことをやりたい。次は一発勝負だし、ホームでできる。しっかり勝って、次のステージへ進みたい」と遠藤。3年ぶりのアジア王者奪還へ、大阪ダービーを制し、弾みを付けるつもりだ。

(文 西山紘平)

▼関連リンク
ACL2011特設ページ

TOP