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[ナイキカップ]“特別ルール”制した市立船橋が横浜FMユース退け[7.11味スタFINAL]進出!!

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[7.3 THE NIKE CUP JAPAN東日本大会決勝 市立船橋高 0-0(4-3)横浜FMユース 静岡・時之栖]

 「7.11 味スタFINAL」で鹿児島実高(鹿児島)と対戦する東日本王者が市立船橋高(千葉)に決まった。4月から高校チーム、中学チーム、クラブチーム、そして選抜チームも含めて争われてきた「THE NIKE CUP JAPAN」の東日本大会KNOCK-OUT STAGEは2日、濃霧のために延期されていた決勝を静岡県裾野市の時之栖スポーツセンターで行い、市立船橋と横浜F・マリノスユース(神奈川)が激突。60分間を0-0で終えた一戦は、大会規定により勝者扱いチームを決めるために行われた「NIKE ELITE TRAINING TEST」を4-3で制した市立船橋が、7月11日に東京・味の素スタジアムで開催されるフットボールフェスティバル「THE NIKE CUP JAPAN FINAL」進出を決めた。同校は日本一チームに与えられるイングランド遠征の権利などを懸け、「THE NIKE CUP JAPAN FINAL」で西日本代表の鹿児島実と戦う。

 試合を通して振り続けた雨とナイター設備の光の中、FINAL進出の権利を勝ち取った市立船橋が喜びを爆発させた。1点を奪うことこそできなかったが、堅い守りで横浜FMユースを無得点に封じ、“特別ルール”をものにして「7.11 味スタFINAL」出場権奪取。ビッグセーブも見せた主将のGK夏井智大は「(60分間で決着をつけることはできなかったが)勝ちは勝ち。うれしい。相手の方が上だと思って、守備を頑張るところをしっかりとできた。3年生はいないけれども(チーム、個人を)アピールできた」と胸を張った。

 試合は序盤から2年生メンバーの市立船橋が1、2年生で構成された横浜FMユースを押し込む展開に。重心の低いドリブルで左サイドから仕掛けるMF杉山丈一郎やタイミングのよい飛び出しと個人技によって右サイドで脅威となったSB米塚雅浩らが、個人でサイドを攻略していく。ただ、今大会の指揮を執る曽我光利コーチが「自分でいくところとチームでいくところの使い分けができていなかった」と振り返ったとおり、単独突破は最後のところで相手CBの網にかかり、チャンスをいかすことができない。

 一方、前半劣勢だった横浜FMユースは後半、「技術は自分たちの方が上」とばかりに丁寧なパスから試合の流れを取り戻す。そして前がかりとなっていた市船橋の背後を取る“電光石火”のカウンターが炸裂。2分にはFW宇佐美康介のスルーパスに走りこんだMF田中智也がビッグチャンスを迎え、さらに14分には途中出場のMF河合力也の右FKがクロスバーを叩くなど、相手に冷や汗をかかせる場面をつくり出した。ただ、両CBを中心にギリギリのところまで足を伸ばしてくる市船橋の固い守りを攻略することはできず。一方の市船橋もPAまではボールを運んだものの、決定打を打ち込むことのできないまま無得点で60分間を終えてしまう。

 FINAL進出の権利はペナルティアークから出されたパスをワンタッチでコントロールし、PA外からのシュートをゴールポストと1.5mの間隔の位置に置かれたコーンの間を通すという「NIKE ELITE TRAINING TEST」のひとつによって争われた。代表者3名の成績は2-2でサドンデスへ突入。先行の横浜FMユースの5人目が外したのに対し、市船橋は5人目のMF中野敦志が正確なシュートを決めて熱戦に決着をつけた。

 強い風雨が打ち付ける中、満面の笑顔で東日本制覇を喜んだ市船橋は、「THE NIKE CUP JAPAN FINAL」でかつて全国高校選手権決勝で2度激突している鹿児島実と対戦することが決定。勝てばヒップホップユニット「HOME MADE 家族」から、その軌跡を讃え勝利を祝福するオリジナルソングが贈られるほか、イングランド遠征の権利を勝ち取ることのできる名門対決へ向けて曽我コーチは「相手の強いところと弱いところがある。試合の中でしっかりとその部分を見極めることができるか」と話し、夏井は「勝ったらイングランドを経験することができる。団結して勝ちたい。イチフナのサッカーを見せ付けて勝ちたい」と誓っていた。

(取材・文 吉田太郎)

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