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[MOM303]名古屋U18MF小幡元輝(3年)_執念が生んだ逆転ゴール!

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.4 全日本ユース選手権1次R第1戦 福岡U-18 1-2名古屋U18 西が丘]

 名古屋グランパスU18とアビスパ福岡U-18の一戦は、両チームのGKが猛暑の影響で足をつり、交代するという異常事態に見舞われた。そのような過酷な状況の中進んだ試合は1-1のまま後半ロスタイムへ突入。その表示は何と6分だった。39度を越えるピッチからいち早く引き上げたいと思った選手もいるほどの暑さ。しかし、名古屋U18のMF小幡元輝はこの状況に「みんな足が止まってきてる。いけるんじゃないか」としたたかにゴールを狙っていた。

 そしてロスタイムも終了間際の後半51分。FW藤田大喜が右サイドから中央へとドリブル突破。小幡は、これをPA正面中央で受けると、切り返しから左足を振りぬき、劇的な決勝ゴールを決めて見せた。

 試合後に「今日の内容だったら引き分けてもおかしくなかったし。本当にまさか自分が点を取れるとは。ラッキーって感じです」と笑って話したが、「僕も死にそうでしたもん」と話す暑さの中で最後まで諦めない執念が生んだゴールだった。

 3年生で迎えた今大会に懸ける想いは強い。1年生時はチームが決勝までいくも、自身は何もできず。悔しさだけが残った。そして2年生時はプリンスリーグ東海を突破できず、出場すらできなかった。だからこそ今年は「自分が中心になって攻撃を引っ張っていく」とその意気込みは誰よりも熱いものがある。

 最後まで諦めない気持ちの強さでチームを勝利に導いた。この先の試合でも、チームが厳しい状況となったとき、それを奮い立たせられる選手は大事な存在だ。小幡は名古屋を再び決勝の舞台へと連れていくつもりでいる。

(取材・文 片岡涼)

連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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