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[選手権]都・駒場が國學院久我山の猛攻に耐え、13年ぶりV達成!:東京B

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[11.13 全国高校選手権東京B大会決勝 國學院久我山0-1都・駒場 西が丘]

 13年ぶりに“夢物語”の全国出場! 13日、第89回全国高校選手権東京都Aブロック決勝に続き、Bブロック大会決勝も西が丘サッカー場で行われ、都・駒場が國學院久我山相手に1-0で勝利。13年ぶり2回目の優勝を飾り、全国大会出場を勝ち取った。なお、試合後の抽選の結果、Aブロック優勝の駒澤大学高が東京B代表、駒場が東京A代表となることが決まった。

 試合は早々に動いた。前半13分、駒場が先制点を獲得する。MF菅佑也(2年)、FW赤沼太郎(2年)と細かいパスをつなぎ、ゴール前へ持ち込むと、最後はMF秋葉俊之介(3年)が右足ダイレクトで押し込み、先制ゴールを奪った。その後、徐々にエンジンのかかってきた國學院久我山がMF原之園卓也(3年)にくさびを入れるほか、前線の原之園とFW宮崎準也(3年)のワンツーからチャンスを作る。しかし、得点にはつながらない。

 後半に入ると、1点リードの駒場に試練の時間が訪れる。前半はチームの統一意識であった「ラインを上げて狭いところで相手をつぶす」という守備が効いていたが、國學院久我山がこれを攻略。ロングパスを多用し、駒場を軽く交わすと幾度もPA内へ仕掛けにかかる。

 後半18分には、DF並木凌介(3年)の右クロスに途中出場のMF山内寛史(1年)が頭で合わせるがクロスバー上方へ外れてしまった。それでも諦めず、ひたすら攻め続ける國學院久我山は、同35分には山内から前線の原之園へロングフィード。しかし、ゴール正面で放ったシュートは上手くミートせず、枠外へ。その後も波状攻撃をみせ、PA内手前までは攻め込むものの、あと一歩のところで駒場のDF朝倉慧(3年)らの壁に弾かれ、1点が奪えない。

 結果、駒場のDF原玄主将(3年)が「後半は守りっぱなしでしたけど、自分たちは守るのは得意なので自分たちらしくできた」と話したように、國學院久我山の猛攻を耐え切った駒場に軍配が挙がった。 

 試合後、原主将が「選手権は夢物語。遠い世界のことだと思ってた」と話した通り、全国大会に出ることは、皆が夢だと思っていた。山下正人監督からも「お前らの代は全国に出れないと思うけど。お前らの次の代、次の次の代が全国に行ったら、それはお前らの力でもある」と言われ続けてきた。しかし、大方の予想を覆し、駒場は夏の全国高校総体に続く全国大会出場を決めてみせた。

 山下監督が率いた都・三鷹が3年前に巻き起こした“三鷹旋風”。全国8強へ勝ち上がった三鷹同様に、全国大会で台風の目となれるか。期待がかかる。

[写真]13年ぶりV達成に喜ぶ都・駒場

(取材・文 片岡涼)

【特設】高校選手権2010

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