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[MOM426]流通経済大柏FW宮本拓弥(3年)_CBも務める万能型FWが鮮烈ゴール

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高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 プレミアリーグ イースト
[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.10 プレミアリーグイースト第1節 流通経済大柏高3-0三菱養和SCユース 流通経済大柏高G]

 10日に幕を開けた全国リーグ、高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 プレミアリーグイースト。流通経済大柏高(千葉)のエースストライカーが記念すべきイースト大会第1号ゴールを叩き込んだ。会場をどよめかせたゴールが生まれたのは前半6分。流経大柏は前線でボールをキープしたFW呉屋大翔が左サイドへ流れながらU-18日本代表FW宮本拓弥へ落とす。これに反応した背番号8がダイレクトで右足を振り抜くと、シュートはゴール右上隅へ突き刺さった。

「ずっとシュート練習してきた成果が出た。昨年までの自分だったらフカしていたと思います。プレーに余裕が出てきたから決めることができた」と宮本は納得の表情。「あのシュートは相手を讃えるしかない」と三菱養和SCユースからも称賛されたスーパーゴールが、勝敗の行方を流経大柏へと大きく傾けた。

 2-0の後半34分には絶妙なタッチのラストパスでMF山崎チャルノのゴールもアシストした。ただ、試合後の本田裕一郎監督、そして宮本自身もこの日のエースの動きには不満げ。特に前半はほとんど前を向く場面がなく、指揮官は「あんなプレー(先制ゴール)ができるならもっとやればいい」とアグレッシブさに欠けた90分間について指摘し、宮本も「点取ったあと、もう1点取るという貪欲さが自分には必要」と反省していた。

 宮本は身体の強さを生かした突破や左右両足から繰り出す強烈なシュートを武器とするストライカー。1月の全国高校選手権では2得点を挙げてチームの4強進出へ貢献した。ただ、高い展開力を生かしてボランチなど中盤のポジションをソツなくこなす万能性や、自身も認識していたゴールへ対する気持ちの希薄さを理由になかなか希望するFWのポジションに定着できていない。新チーム発足後は、中央大との練習試合でついにCBとしてもプレー。チームの大黒柱であることは間違いないが、まだそのポジションは確定していない状況だ。「厳しい試合になったら身体が大きくて(CBで)身体を張れる自分が務めることもあるかもしれない」と分析した宮本だが「やりたいのはFWです」と思いを口にしていた。

 FWとしての自分の存在を確固たるものにするべく、結果、ゴールにこだわる。14日からはU-18日本代表のアメリカ遠征に出発。「代表でも自分の持ち味をしっかり出すこと。FWなんで結果出していく」と宣言した。この日、U-18日本代表の吉田靖監督やJスカウト陣の前でスーパーゴールを決めた宮本は、FWとしての能力をこれからもゴールで認めさせていく。 

[写真]前半6分、宮本は右足で先制ゴール
(取材・文 吉田太郎)
特設:2011 プレミアリーグ

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