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[MOM437]名古屋U18MF奥山政幸(3年)_複数の役割果たし勝利貢献

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高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 プレミアリーグ ウエスト
[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.8 高円宮杯プレミアリーグウエスト 名古屋グランパスU18 2-0愛媛FCユース]

「今日は本当によく我慢してくれた。今日は一人で何役もしてくれた。CBの前に彼がいてくれるので、バランスが取れる。ボクは信頼しています」と、2-0で勝利した名古屋グランパスU18の高田哲也監督が語ったように、この試合、MF奥山政幸がいなかったならば、もっと違った展開になっていたかもしれない。

 中盤のアンカーとして、研ぎ澄まされた危機察知能力を駆使して、絶妙なポジショニングを取り、名古屋のバランスを取り続けた。心情を察するに、彼にとってはフラストレーションがたまる試合だっただろう。なぜなら、この日の名古屋はアタッカー陣とDFラインとの連係が悪く、特に左サイドでは機能不全に陥っていた。コンビを組むMF水野泰輔は自由にプレーするタイプ。水野の攻撃力を生かすために、奥山がバランスをとらなければならない状況に加え、サイドのバランスが崩れており、いつチーム全体のバランスが崩壊してもおかしくない状況だった。

 その中で彼は中盤の底でつぶし役とビルドアップをこなし、常に広範囲のスペースの穴埋めに奔走しなければならなかった。逆に言えば、愛媛にとって奥山ほど嫌な存在はなかっただろう。

 組織としてそこまで機能していなかった状況下での2-0の勝利。これは冒頭で述べたように、自己犠牲をいとわず、チームのバランスを一人で支え続けた背番号6の存在をなくしてなしえなかった。

(取材・文 安藤隆人)
特設:プレミアリーグ

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