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[大学選手権]王者をシャットアウト、U-21代表・實藤「2つ目の金メダルを獲りたい」

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[12.23 全日本大学選手権準々決勝 明治大0-2高知大 西が丘]

 「金メダル」にまた一歩前進した。高知大のU-21日本代表DF實藤友紀が鉄壁の守備で前回王者・明治大をシャットアウト。11月のアジア競技大会決勝で決勝点を奪い、日本を初優勝に導いたCBは「まだ運は使い果たしていない。このまま2つ目の金メダルを獲りたい」と、四国勢初Vを視界に捉えた。

 1回戦で新潟経営大から大量11得点を奪った明治大をシュートわずか4本に抑えた。後半3分に相手が退場者を出し、数的優位に立ったとはいえ、後半の被シュートは1本。FW山本紘之(4年)、FW久保裕一(4年)という強力2トップをめがけて放り込む明治大の攻撃をことごとく跳ね返し、後半22分には山本のシュートに体を投げ出してブロックした。

 「僕自身は相手を意識しすぎるということはなかったけど、もしかしたらみんなにはあったかもしれない。でも、試合が始まってみて『これだったらいける』という手応えをつかめたと思う。思っていたより向こうが(ロングボールを)蹴ってきたので、逆にやりやすかった」

 チーム全体で見せた積極的なプレッシャーと球際の強さ。王者相手の完封勝利は、實藤だけでなく、高知大の強さを全国に知らしめた。「僕自身、4年生だけど、他の4年生もいいものを持っている。そういう選手をもっと見てほしい」と實藤は言う。体を張った守備に目がいきやすいが、2トップの一角に入るFW布施祐典(4年)、ダメ押しの2点目を決めた右MFの香川大樹(4年)、左サイドのMF芝野創太(4年)ら攻撃陣にも個人技を持ったタレントがそろっている。この日の快勝劇は決してフロックではない。

 アジア競技大会のチームメイトで大会得点王にも輝いたFW永井謙佑(4年)を擁する福岡大は準々決勝で姿を消した。唯一残った金メダリスト。U-21代表にも負けない心強い仲間とともに、今度は高知大で頂点に立つ。

[写真]前回王者・明治大を下し、チームメイトと抱き合う高知大DF實藤友紀(右)

(取材・文 西山紘平)

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