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早稲田大と流通経済大の上位決戦はドロー、国士舘大は最下位転落。波乱の前半戦終える:関東

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第85回関東大学サッカーリーグ戦
関東1部リーグ


 第85回関東大学サッカーリーグ戦・前期1部リーグの第9節が25日と26日に各地で行われた。首位の早稲田大は流通経済大と引き分け、首位をキープ。前節終了時点では最下位だった中央大は、順天堂大に3-0と快勝を収め、11位に浮上した。一方、下位チーム同士の一戦では駒澤大が国士舘大を倒して、ようやく降格圏を脱出。敗れた国士舘大が最下位に転落した。この後は中断期間を迎え、前期リーグ戦の再開は9月9日が予定されている。

 首位・早稲田大と2位・流通経済大の“上位決戦”は1-1の引き分けに終わった。流通経済大は、試合当日にロンドン五輪アジア二次予選クウェート戦からU-22日本代表のMF山村和也(4年=国見高)、DF比嘉祐介(4年=流通経済大柏高)、GK増田卓也(4年=広島皆実高)が帰国したため、この日も欠場。主力を欠くと前節の今季初黒星に続き、またも勝つことはできず。2戦勝ちなしとなった。

 今節で劇的な勝利を挙げたのは慶應義塾大だ。神奈川大の湘南・特別指定選手FW村岡拓哉(3年=日本大高)に先制点を決められたが、MF藤田息吹(3年=藤枝東高)のゴールで追いつくと、終了間際のロスタイム3分にまたも藤田がゴールを決めた。逆転勝利で勝ち点3を手にすると5位から3位へ浮上。最高の形で前半戦を終えている。

 昨季の1位と2位の対決となった明治大と筑波大の一戦は2-2のドロー。筑波大がMF上村岬(2年=磐田ユース)とMF八反田康平(4年=鹿児島中央高)のゴールで2点を先取したものの、明治大が意地をみせて、同点に持ち込んだ。3位につけていた筑波大だったが、勝ち点2を逃して4位へひとつ順位を落とした。

 最下位に沈んでいた中央大は順天堂大に3-0で快勝した。FW林容平(4年=浦和ユース)のゴールで先制すると、2点を加えた。第2節の青山学院大戦(2-1)以来の7戦ぶりの白星獲得。ようやく今季2勝目を手にして、最下位を脱出した。

 一方、前節で今季初勝利を手にした国士舘大だったが駒澤大に2-3で敗れ、ついに最下位に転落した。前半12分にFW吉野峻光(4年=静岡学園高)のゴールで先制したものの、後半に3失点。終了間際のロスタイム5分にはDF瀬川和樹(3年=盈進高)がゴールを決めて1点差に詰め寄るも試合は終了した。

 1部昇格組同士の対戦となった専修大と青山学院大の一戦は、1-0で専修大が勝利した。前節で5戦ぶりの白星を手にした勢いのまま、前半45分にMF町田也真人(4年=埼玉栄高)が決めたゴールを守りきり、今季初の連勝を果たした。
 
 今節をもって関東大学リーグは約3ヵ月の中断期間へ突入する。今季は各チームの力が拮抗しており、上位4チームが勝ち点2差にひしめく混戦となっている。また、開幕前は上位有力校と見られていた駒澤大や中央大、国士舘大が下位に沈むなど、波乱の展開となった。そんななかで、2部からの昇格組である専修大は7位、青山学院大は9位とまずまずの結果で前半戦を終えており、後半戦もこの2校が踏ん張り切れるかどうかが降格争いの鍵となってきそうだ。9月の再開戦では、各大学がチームとして成熟した姿をみせてくれるはずだ。後半戦の戦いにも期待がかかる。

[前期リーグ]
【1部第9節】(6月25日)
[西が丘サッカー場]
慶應義塾大 2-1 神奈川大
[慶]藤田息吹(81分、90分+3)
[神]村岡拓哉(62分)

中央大 3-0 順天堂大
[中]林容平(21分)、奥山慎(33分)、大矢雄太(81分)

[赤羽スポーツの森]
専修大 1-0 青山学院大
[専]町田也真人(45分)

(6月26日)
[古河サッカー場]
流通経済大 1-1 早稲田大
[流]グレイブス・ジョシュア(60分)
[早]近藤貴司(42分)

[西が丘サッカー場]
国士舘大 2-3 駒澤大
[国]吉野峻光(12分)、瀬川和樹(90分+5)
[駒]大園祥太2(56分、66分)、湯澤洋介(76分)

明治大 2-2 筑波大
[明]三橋隼人(61分)、豊嶋剛平(67分)
[筑]上村岬(28分)、八反田康平(54分)

■順位表:第9節終了時
1.早稲田大(17)+7
2.流通経済大(16)+3
3.慶應義塾大(16)0
4.筑波大(15)+6
5.順天堂大(13)+3
6.明治大(12)+3
7.専修大(12)0
8.神奈川大(11)-2
9.青山学院大(10)-5
10.駒澤大(9)-4
11.中央大(9)-6
10.国士舘大(6)-5

(構成 片岡涼)
大学サッカー特設:関東1部

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