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[MOM279]静岡学園FW篠原研吾(3年)_“7~8割”のドリブルでも脅威に

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.2 全国高校総体2回戦 静岡学園 2-0 鹿児島城西 石川運動場]

 右サイドから積極果敢なドリブルでチャンスを作り続けた。「彼のコンディションはまだまだ悪い。体が重くて、最初の仕掛けが良くなかった」と静岡学園の川口修監督が語ったように、ファーストタッチがブレて、ボールを失うことはあったが、それでもFW篠原研吾(3年)はシャープで鋭い“らしい”ドリブルで、鹿児島城西守備陣に脅威を与えたことは間違いない。

 さらに攻撃的な左サイドを支えるべく、ポジションチェンジにも細心の注意を払っていた。サイドに張るだけでなく、中へ絞って、トップ下の大石直生との距離感を意識し、中盤のバランスを保つ黒子役にも徹した。

 そして1-0とリードしながらも、なかなか追加点を奪えず、徐々に攻撃に閉塞感が漂い始めた後半16分、バイタルエリアでのパス回しから、相手DFラインにギャップを見つけると、一気に加速。そしてスルーパスが届くと、巧みなトラップで前に仕掛けて、PA内に侵入した。そのスピードと切れに、鹿児島城西DF坂元裕樹もファールで止めるしかなかった。シュートモーションに入り、ボールをインパクトする瞬間に引き倒され、PKを獲得。このPKを自らきっちりと決め、試合を決定付けた。

「まだ7~8割くらいのコンディション」(川口監督)だけに、これが10割になれば、もっと大きな仕事をこなしてくれるはず。早く10割になった彼が見たい。

(取材・文 安藤隆人)

平成22年度全国高校総合体育大会「美ら島沖縄総体2010」
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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