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[MOM306]船橋北FW江本直哉(3年)_“元代表仕込み”の強烈ヘッド

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.11 第89回全国高校選手権千葉県2次予選 船橋北 1-0 柏南 市原スポレクD]

 元CBのストライカーが決勝ゴールをたたき出した。船橋北は0-0で迎えた後半4分、右サイドの高速ドリブラー、MF柳田広夢(3年)が内に切れ込むと見せかけて鋭く縦へ抉る。ファーサイドへ飛んだクロスの先にいたのは180cmのFW江本直哉(3年)。「パスがよかった。来るのは分かっていた。とにかく思い切り打とうと」と緊張した面持ちで振り返った江本の一撃は、好セーブを連発していた柏南GK荒井歩(2年)のゴールを破る決勝ゴールとなった。

 チームは廣田吉紀監督の松江南高、順天堂大時代の後輩である元日本代表DF小村徳男氏に月一度、ヘディングを徹底的に磨いてもらってきたが、江本もその教えで成長を遂げたひとりだ。CBだった昨年までは浮き球に被ってしまうことがあったという。だが、「ヘディングのタイミングが勉強になった」という小村氏のアドバイスを実践。そしてこの日はその高さを最大限に生かしたヘディングシュートで決勝ゴールを決めた。

 筋骨隆々とした肉体を生かしたポストワークが特徴。昨年まではDFだったというが、今や野性味あふれる身のこなしからゴールを狙う本格派のストライカーへと変貌を遂げている。この日“小村効果”のヘディングシュートを決めた江本は決勝トーナメントへ向けて「チームに貢献できるようにポストでチャンスをつくって。得点できれば点取りたい」とそのダイナミックなプレーとは対照的に、控えめに目標を語っていた。

(取材・文 吉田太郎)

連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ

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