[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.11 第89回全国高校選手権千葉県2次予選 市原八幡 1-3 柏陵 市原スポレクD]

　柏陵にとって4年ぶりとなる千葉16強進出。1年生MF中村優の左足がチームに2次予選突破をもたらした。前半5分、チーム唯一のレフティーである中村は右CKをセット。「風がゴールの方向へ思い切り吹いていた。GKの先輩にゴールを狙って蹴れと言われていたので、誰かに当たればいいと思って蹴った」。そのボールはゴール前へ飛び込んだ選手とGKも越え、そのままゴール左ポストを叩く。跳ね返った先はインゴール。格上相手からの貴重な先制ゴールとなった。

　先輩たちに祝福された中村はさらに2-0の前半19分にもその左足でゴールを呼んだ。左サイド後方から放ったFKは風にも乗ってそのままゴールへ。これがGKのキャッチミスを誘い、この日2点目となった。

　16強進出に「夢のよう。ベスト16なんだという実感はないです」を首をひねりながら苦笑いした中村。次は全国王者の市立船橋と対峙することになる。この日のように1年生MFの左足が驚きをもたらすのか。「頑張ってみます。まずは足を引っ張らないように。勝ちたいけれど、相手は日本一なんで、まずはどこまで通用するか。とにかく楽しんでやりたい」と市立船橋との対戦を楽しみにしていた。

(取材・文　吉田太郎)

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