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[選手権]鹿児島城西、大勝も課題の残る勝利:鹿児島

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[11.5 全国高校選手権鹿児島大会準決勝 鹿児島城西 5-2 尚志館]

 第89回全国高校サッカー選手権鹿児島県大会準決勝が5日に行われ、08年度全国準優勝の鹿児島城西が尚志館と対戦。5-2で勝ち、7日に行われる決勝へ進出した。

 前半は鹿児島城西の試合だった。シード校の国分を破って準決勝まで勝ちあがってきた伏兵・尚志館だが、緊張からか動きが堅く、鹿児島城西のサイドを使ったサッカーに翻弄された。

 13分、鹿児島城西は右サイドバックの坂元覚からのクロスを、ニアサイドで広島入団内定のMF鮫島晃太主将がヘッドでつなぐと、MF有村惇志が強引に押し込む。これが相手DFにあたり、ボールはゴールに吸い込まれた。

 さらに17分、縦パスに抜け出したFW林諒彦が、右から折り返すと、中央でFW神宮司直人がスライディングシュートであわせ、すかさず追加点を挙げた。24分には左サイドを突破した有村の折り返しを、中央でフリーの林が押し込んで、試合を決定付ける3点目を奪った。さらに36分には左CKからCB竹下市朗がヘッドで4点目。前半で早くも大差がついてしまった。

 しかし、「ハーフタイムの指示が甘かった。ベンチワークでミスがあった」と小久保悟監督が語ったように、大量リードで気が緩んでしまったのか、後半立ち上がりから攻撃力に定評がある尚志館の猛攻に合う。尚志館はFW永吉史嵩、MF坂本翔、立脇健太、増田健昭のアタッカー陣が、積極的なドリブルと飛び出しを駆使して、鹿児島城西を押し込んでいく。

 相手の矢継ぎ早に襲い掛かってくる攻撃に我慢の時間が続いた鹿児島城西は15分にカウンターから交代出場のFW薗田卓馬が5点目を挙げるが、尚志館の勢いは衰えることはなかった。20分にFKから永吉の折り返しをDF崎山広太がヘッドで押し込んで、一矢報いると、28分には坂本が2点目を奪った。
点差が点差だけに追いつくことは出来なかったが、後半の尚志館の攻撃は見事だった。逆に鹿児島城西は、大差は付けたものの、後半のバタバタ振りは決勝に向けての大きな課題となった。

[写真]広島入り内定の鹿児島城西MF鮫島
(取材・文 安藤隆人)

【特設】高校選手権2010

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