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[総理大臣杯]悲願の日本一へ、高知大が好スタート(高知大vs関西学院大)

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[7.4 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント1回戦 高知大 3-1 関西学院大 堺NTC]

 夏の大学日本一を決める総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントの1回戦が4日、関西地区各地で行われ、大阪府堺市の堺市立サッカー・ナショナルトレーニングセンターでは、08年3位で09年準優勝の高知大(四国)が、関西学院大(関西3)と対戦し、3-1で勝利。駒澤大(関東2)と対戦する6日の準々決勝へ駒を進めた。

 試合は序盤から高知大がペースを握る。混戦の中でのボールキープや細かいパス交換など、確かな技術で関学大の守備を掻い潜り、10分には、ゴール前中央でMF芝野創太(4年=三田学園高)、MF香川大樹(4年=近大東広島高)と繋いだボールを、FW布施祐典(4年=益田高)がサイドネットに突き刺し先制。更に15分には相手DFの裏にふんわりと上げたパスを、芝野がダイレクトボレーで狙う。これは関学大GK横江諒(2年=野洲高)にセーブされたが、追加点を奪うチャンスをつくった。

 対してU-21日本代表MF阿部浩之(3年=大阪桐蔭高)を負傷で欠く関学大も左サイドからのクロスをMF桑野裕士(3年=伊丹高)がクロスバー直撃のヘディングシュートを放つなど、高知大ゴールへ迫る。ただ、ロングボールを多用した攻撃を試みる関学大はボールの出しどころを作らせない高知大の守備に苦戦し、精度を欠いたパスを奪われてカウンターに持ち込まれるという形を繰り返してしまった。

 後半になっても流れは変わらず、8分には高知大がゴール前で素早いリスタートを見せ、芝野が相手DFの裏に蹴ったFKに香川が反応し、2点目を挙げる。更に14分には高知大がPKを得て、決定的な3点目を奪うかと思われたが、ここは関学大GK横江が見事阻止して難を逃れた。

 関学大は後半11分に精度の高いポストプレーのできるFW村井匠(4年=作陽高)を投入したことで、MF梶川諒太(3年=関西学院高)など、サイドのプレーヤーを活かせるようになり、徐々に攻撃の形が見え始める。17分には村井が左サイドに流れてシュート、19分と32分には梶川が右SB津田真吾(3年=名古屋U18)のオーバーラップを促してサイドを崩すなど、徐々にゴールに近づき始める。しかし40分、高知大・芝野が右サイドからクロスを上げ、こぼれ球への関学大DFの対応が遅れたのを見逃さずに香川が決め、試合を決定づけた。ロスタイムにはFW山内一樹(2年=関西学院高)のゴールにより関学大が意地の1点をもぎ取るも、時既に遅し。高知大が自分たちのサッカーを見せつけ、勝利を飾った。

 高知大の野地照樹監督は「早い時間に得点できたことで、落ち着いて試合を進めることができた。選手たちは、昨年、一昨年と結果を残していることをプレッシャーに感じず、楽しんでプレーしてくれた」と会心の笑み。悲願の日本一へ向けて、高知大が好スタートを切った。

(取材・文 谷口達也)

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