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浦和がホームで先勝も清水も貴重なアウェーゴール

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[7.15 ナビスコ杯準々決勝第1戦 浦和2-1清水 埼玉]

 ナビスコ杯は15日、準々決勝第1戦を行い、埼玉スタジアムでは浦和レッズ清水エスパルスが対戦し、2-1で先勝した。浦和は前半24分、DF田中マルクス闘莉王のPKで先制。後半3分にMF枝村匠馬のゴールで追いつかれたが、同15分にFWエジミウソンのゴールで勝ち越した。第2戦は29日に清水のホームで行われる。

 浦和はMF山田直輝、MF鈴木啓太、DF坪井慶介らが負傷欠場。システムは4-4-2で、MF細貝萌とMF濱田水輝がダブルボランチを組んだ。
 清水は11日のG大阪戦(4-1)に続いて中盤をダイヤモンド型にした4-4-2を採用。連戦を考慮し、FWヨンセンがベンチスタートで、FW岡崎慎司とFW原一樹が2トップを組んだ。
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 立ち上がりから浦和がリズムよく試合を運んだ。攻撃陣の流動的な動きとパス交換で清水守備陣を揺さぶり、DF高橋峻希、MF原口元気の左サイドからチャンスをつくる。前半19分、原口が左サイドの角度のない位置から思い切ってシュート。GKのはじいたところにFW高原直泰がつめたが、わずかに届かなかった。

 ドリブルに冴えを見せる原口は前半23分、PA内でMFマルコス・パウロのファウルを誘い、PKを獲得。これを闘莉王がしっかりゴール左に叩き込み、浦和が先制した。

 前半26分にも原口が左サイドから中に切り返し、右足で強烈なシュート。同29分にはMFエスクデロ・セルヒオの右FKに闘莉王がヘディングで合わせる決定機もあったが、いずれもGK山本海人の好守に阻まれた。

 2トップにボールがおさまらず、攻撃の起点をつくれない清水はなかなかチャンスをつくれない。DFラインの背後を狙ったロングパスもFW陣とかみ合わず、時間ばかりが過ぎていった。

 前半の終盤にはようやくパスがつながり出し、浦和陣内に攻め込む時間もあったが、チャンスらしいチャンスは前半42分にMF兵働昭弘が直接狙ったFKぐらいだった。

 だが、0-1で折り返した後半立ち上がりの3分、清水がワンチャンスをものにした。浮いたボールを岡崎が闘莉王と競り合いながら落とすと、マルコス・パウロがゴール前にフワリとしたラストパスを送る。スペースに飛び出した枝村は右足ダイレクトボレーで叩き、技ありの同点ゴールを突き刺した。

 アウェーゴールを許した浦和は猛反撃に出る。攻撃に人数をかけ、分厚い攻めで清水を押し込んだ。そして後半15分、闘莉王が左足の強烈なミドルシュートを放つと、これがクロスバーを直撃。ゴール前に跳ね返ってきたボールをエジミウソンが打点の高いヘディングでDF岩下敬輔の頭上から叩き付け、2-1と勝ち越しに成功した。

 このゴールには佐藤隆治主審の好ジャッジも絡んでいた。浦和はゴールシーンの直前にPA外側でファウルを受けたが、ボールがそのままフリーの闘莉王につながったため、佐藤主審はアドバンテージを取ってプレーを止めなかった。

 再びリードされた清水は後半19分、同時に2人を交代する。兵働と原を下げ、MF藤本淳吾、FWヨンセンを投入。同23分には藤本が鋭いキックで直接FKを狙ったが、GK山岸範宏がCKにかき出す。同28分にも藤本の左CKに岩下がドンピシャリのタイミングで合わせたが、またしても山岸の好セーブに阻まれた。

 浦和も積極的に3点目を狙いにいき、互いに攻め合う試合展開はカウンターの応酬となったが、両チームともにもう1点を取り切れず、試合は2-1のまま終了。浦和がホームで先勝したが、清水も貴重なアウェーゴールを決めたことで、まだまだ決着の行方は分からなそうだ。

<写真>前半24分に先制点を記録した浦和DF闘莉王
(取材・文 西山紘平)

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