beacon

柏5発快勝!4月29日以来のホーム白星で15位と6差

このエントリーをはてなブックマークに追加
[11.8 J1第31節 柏 5-0 清水 柏]

 柏レイソルが4月29日以来となるホーム戦勝利を怒涛の5発で飾った。J1第31節、J2降格圏内16位の柏対4位の清水エスパルス戦はFWフランサの2発などにより5-0で柏が快勝。15位・大宮が広島に0-1で敗れたため、柏と大宮との勝ち点差は6へ縮まった。

 残り4試合、試合開始前の時点で大宮との勝ち点差9で、敗れればJ2降格の決まる可能性もあった柏は、4-4-2システム。前線はFW澤昌克を5月24日以来の先発で起用し、フランサとコンビを組ませた。中盤は栗澤僚一と大谷秀和を中央に右が杉山浩太、左が大津祐樹。4バックは右から小林祐三、近藤直也、パク・ドンヒョク、そしてJ初出場となる橋本和(前・大阪体育大)、GKは菅野孝憲が先発した。

 一方、首位・川崎Fとの勝ち点差は5へと開いてしまったものの、3位・G大阪とは依然勝ち点1差の清水はACL出場権を得るためにも負けられない試合。負傷離脱中の岩下敬輔に代わって平岡康裕がCBに入り、児玉新とコンビを組んだ。 右SBは市川大祐で左SBは太田宏介、GKは山本海人。伊東輝悦と本田拓也が中盤の底の位置に入り、右MFが12試合ぶりの先発となる藤本淳吾、左MFが枝村匠馬、2トップは岡崎慎司とヨンセンが構えた。

 ともに絶対に落とせない一戦は序盤から非常にスピーディーな展開で進んだ。柏は攻撃に時間をかけず、両ボランチとフランサを起点に次々とスペースへのパスを通していき、清水の守備陣に的を絞らせない。一方の清水もスピードのあるカウンターから岡崎や右サイドの藤本らが敵陣深くへと切り込んでいった。
 
 だが、この日の試合の主導権は柏の下にあった。特に前半10分過ぎからはフランサの1タッチパスが何度も清水守備陣を背走させ、柏は決定機を連発。14分にフランサを起点とした攻撃からの左クロスに澤が決定的なヘディングシュートを放てば、19分には左サイドを突破した大津が出したグラウンダーのクロスに澤が飛び込む。そして20分には杉山の右クロスから、再び澤が決定的なヘディングシュートを放った。
 
 優勢に試合を進めながらわずかなタイミングのずれから決定機を生かせなかった柏だが、25分に待望の先制点を奪う。左サイドでボールをキープした大津がDFを十分に引き付けて後方から走りこんだ大谷にパスを送る。スピードに乗ったままPAへ進入した大谷はDFの間を巧みにすり抜けて左足を一閃。強烈なシュートはGKの逆をついてニアサイド、ゴール左隅へと突き刺さった。

 柏はさらに相手の隙を突いて得点を重ねる。前半35分、ゴール正面PAやや外にボールがこぼれると、こぼれ球のすぐ近くにいた清水の2選手が無警戒で柏・大谷に奪われる痛恨のミス。大谷からのパスを受けた大津が体勢を崩しながらも左足を振りぬくと、シュートはゴール右隅のネットを揺らした。

 清水はこの失点の直後にMF山本真希を右MFへ投入し、中盤をダイヤモンド形へ変更。枝村をトップ下へ配置し、攻撃的なシステムへチェンジした。前半終了間際には枝村のラストパスから山本真が強烈な右足シュートを放つなど、流れを取り戻していった。だが清水はミスから勝ち点奪取の可能性を失ってしまう。後半17分、バックパスを受けた清水GK山本海が致命的なパスミス。PA内右サイドでボールを拾った澤が中央へラストパスを送ると、走りこんだフランサが右足ダイレクトでゴールへ流し込み、勝敗の行方を決定的なものとした。
 
 この後、柏は36分に大谷のヘディングシュートのこぼれ球を拾ったフランサがゴール至近距離から豪快な右足シュートを叩き込み4-0。さらに44分には杉山のミドルシュートをGKが弾いたこぼれ球を途中出場のFW北嶋秀朗が右足で押し込み、逆境の中で迎えた一戦を今季最多の5発快勝で終えた。
 
(取材・文 吉田太郎)

TOP