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痛かった梶山不在、F東京はシュート6本の完敗で3位以内消滅

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[11.22 J1第32節 千葉2-1F東京 フクアリ]

 ナビスコ杯王者は痛恨の2連敗で、ACL出場権確保となる3位以内の可能性が消滅した。天皇杯も4回戦で敗退しており、FC東京が来季のACLに出場するには、リーグ戦を4位で終え、3位以内に入ったチームが天皇杯で優勝するのを待つしかない。

 勝てば4位浮上もあった一戦は、逆に8位にまで転落する結果となった。城福浩監督は「リーグ戦は正直で、リーグ戦の順位が実力だと思う」と厳しい表情。ナビスコ杯で優勝してから公式戦4試合で1勝3敗となり、「タイトルを取ってお腹いっぱいになったとは絶対に言われたくないと思ってやってきたが、結果としてこうなっている。選手20数人が全員レベルアップしないといけないし、リーグ戦は地力が必要。これがチーム力だと素直に受け入れないといけない」と淡々と話した。

 MF石川直宏、DF長友佑都ら負傷者も多く、ベストメンバーを組めなかった。特に痛かったのはMF梶山陽平の出場停止。MF羽生直剛がボランチに入り、なんとかゲームを組み立てようとはしていたが、役割はあまりにも違った。周りから生かされるタイプの羽生が周りを生かす立場になっても攻撃に迫力は出ない。ちょっとしたバランスの悪さが単純なミスにつながり、リズムを失ってさらにバランスが崩れるという悪循環にはまってしまった。

 「みんな頑張っていたけど、それがひとつの力としてかみ合わない。どこかズレているところがあった」と羽生は言う。シュート数は90分を通してわずか6本。FW平山相太の退場も痛かったが、それ以前にF東京らしいサッカーをピッチで表現できていなかった。

 「選手には各々の良さがある。選手が代わったからこその良さを出さないといけないのに、それを出せた時間が少なかった。今のメンバーでももっとできたと思うし、それを出させてあげられなかった僕の責任」。城福監督は最後まで沈痛な表情だった。

<写真>梶山不在の中盤で苦戦するF東京MF羽生(22番)
(取材・文 西山紘平)

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