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首位・清水は3連勝ならず…川崎Fとドロー

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[3.27 J1第4節 川崎F0-0清水 等々力]

 J1第4節は各地で6試合を行い、等々力陸上競技場では川崎フロンターレ清水エスパルスが対戦。前節終了時点で首位だった清水は試合を優勢に運んだものの、決め手を欠き、スコアレスドローに終わり、3連勝はならなかった。

 川崎FはDF寺田周平が先発に復帰。システムは4-3-3で、GK川島永嗣、4バックは右から森勇介、井川祐輔、寺田、小宮山尊信と並んだ。中盤は稲本潤一がアンカーで、前めに谷口博之と田坂祐介。前線は右からレナチーニョ、鄭大世、黒津勝の3トップだった。
 清水も4-3-3で、GK西部洋平、4バックは右から辻尾真二、平岡康裕、ボスナー、児玉新。中盤は本田拓也がアンカーで、右前に小野伸二、左前に山本真希が入り、3トップは右から藤本淳吾、岡崎慎司、兵働昭弘と並んだ。DF市川大祐とDF岩下敬輔は負傷欠場。FWヨンセンはベンチスタートだった。

 立ち上がりの主導権を握ったのはアウェーの清水だった。岡崎らが裏を狙う動きでボールを呼び込み、ロングフィードで相手を揺さぶりながら小気味いいパス回しでサイド攻撃を仕掛ける。わずかにラストパスがかみ合わず、決定機の回数は少なかったものの、優勢に試合を運んだ。

 前半26分には小野の絶妙なスルーパスから岡崎がシュート。同37分にもゴール前に圧力をかけ、岡崎、小野が立て続けにシュートを狙うなどあと一歩のところまで迫った。

 川崎Fは攻撃に連動性がなく、鄭大世らFW陣が個人技で局面を打開しようとするものの、清水の組織的な守備を崩せない。前半41分、レナチーニョのスルーパスに森が右サイドを抜け出し、ようやくチャンスをつくったが、森のクロスもゴール前で平岡に跳ね返された。

 0-0で折り返した後半最初のチャンスは川崎F。清水の児玉が最終ラインでボールを奪われ、そのまま黒津がシュートを打ったが、GK西部が正面でキャッチした。ミスからピンチを招いた清水だが、全体としてペースは握ったまま試合は進んだ。鄭大世に対しても今季初先発の平岡が厳しくマークし、自由にさせない。

 攻撃も徐々にフィニッシュまでいく回数が増え、後半17分には細かいパス交換から最後は兵働のパスを受けた岡崎がシュート。同18分にはボスナーのフィードを岡崎が落とし、兵働がフリーで狙った。どちらも決定的なチャンスだったが、枠を捉え切れず、0-0のまま試合は進んだ。

 清水は後半25分、山本真に代えてFWヨンセン、同33分には辻尾に代えてDF高木純平を投入。1点を取るべく積極的に動いた。川崎Fは後半32分、谷口に代わってMF木村祐志がピッチに入り、同36分には動きに精彩を欠いた鄭大世を下げ、FW登里享平を投入した。

 後半39分には川崎Fにビッグチャンスが訪れた。森がオーバーラップからシュート性のクロスを送ると、ゴール前でレナチーニョが触って角度を変えるも、ゴール左へ。同42分には清水も小野のスルーパスに抜け出した高木がフィニッシュまで持ち込んだが、シュートはミートせず、GKにキャッチされた。

 ロスタイムにも両チームに決定機があったが、結局、互いに最後までゴールを奪えず、試合は0-0のまま終了。勝ち点1を分け合う結果となった。

(取材・文 西山紘平)

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