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負傷者続出の清水、急造DFラインで3戦連続無失点

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[3.27 J1第4節 川崎F0-0清水 等々力]

 2連勝で首位に立っていた清水エスパルスは勝てる試合を引き分けた。終始、試合を優勢に運びながらスコアレスドロー。長谷川健太監督は「試合内容からすれば勝ち点3を取らないといけなかった。フィニッシュの精度を欠き、とどめを刺すことができなかったことで勝ち点1に終わった」と振り返った。

 勝ち点3がほしい試合だったが、収穫もあった。最終ラインの4枚はポジションでは前節20日の神戸戦(1-0)からすべて入れ替わっていた。DF市川大祐、DF岩下敬輔が負傷欠場。右サイドバックにはDF辻尾真二が入り、センターバックは岩下とDF児玉新のコンビからDFボスナーとDF平岡康裕の組み合わせに変わり、前節はDF太田宏介が務めた左サイドバックに児玉が回った。

 しかし、ぶっつけ本番の急造ラインは川崎Fにチャンスらしいチャンスを与えなかった。相手がACLとの過密日程で全体に動きが重かったこともあるが、それを割り引いても十分に手応えを深められる試合だった。

 特に今季初先発の平岡はFW鄭大世にもまったく競り負けず、互角以上に渡り合った。「今日は負ける気がしなかった」と言う“完勝”。「相手は多いボールが多かった。そこで起点をつぶせたのはよかった」と胸を張った。

 右サイドバックの辻尾も対面のFW黒津勝に対し「そんなにやられることはなかったし、守備面はよかった。1点決めれればよかったけど、最低限の引き分けという結果は残せた」と納得の表情だった。

 DF青山直晃が長期離脱を余儀なくされる中、相次ぐDF陣の故障にもバックアップ選手が期待以上の働きを見せ、3試合連続の無失点。長いシーズンを11人で戦えるはずがない。これで清水は開幕から4戦負けなし(2勝2分)。例年、夏場から調子を上げてくるチームにとって、選手層が厚みを増してきているのは大きな力になるはずだ。

(取材・文 西山紘平)

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