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湘南、ようやくFWがゴール。田原「ソリさんに勝ち点3をあげたかった」

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[3.27 J1第4節 湘南2-0新潟 平塚]
 ようやくストライカーたちが本領を発揮した。湘南ベルマーレはここまでDFジャーンとMF坂本紘司の2得点だけだったが、4試合目で初めてFW陣がゴールを奪った。
 前半20分、FW阿部吉朗のドリブル突破からのスルーパスに、FW中村祐也が抜け出して左足で先制弾を決めた。浦和に所属していた中村だが、今季はもちろん記念すべきJ1初ゴールとなった。
 昨季は得意のドリブルとスピードでレギュラー級の活躍を見せたが、今季はFW新居辰基、FW馬場賢治が加入し、開幕戦から2試合連続でベンチスタートの憂き目に。前節から先発に復帰し、2試合目で期待に応えてみせた中村は「勝てて、サポーターみんなが喜んでくれたので、よかった」と笑みをみせた。
 エースもようやく火を噴いた。後半31分、右サイドからのクロスに長身のFW田原豊が得意のヘディングで追加点を決めた。試合を優位に運ぶ一撃だった。田原は1-1で引き分けた開幕・山形戦で同点となるオウンゴールを犯しており、汚名返上にもなった。
 田原は「ソリさん(反町監督)が古巣なんで、勝ち点3をあげたかった。ソリさんも新潟を指揮していて、代表(北京五輪)ではいろいろ叩かれて、見返したいというか、成長した姿を見せたかったと思う。自分も(08年末に京都を戦力外になったとき)まだやれると思っていたし、ソリさんが呼んでくれて『お前、もう一回、見返したいだろ』といってくれた。ソリさんに感謝したい」と話した。
 そもそも、開幕から調子が上がらず、この試合に向けて反町監督からは「お前は半径1mの男か。1mしか動いていないそ。もっと動け」などと叱責されていた。今季は同様の長身FW、中山元気も新加入している。エースは先発落ちの危機も感じていただけに、ホッとした表情をみせた。
 FW阿部もゴールはなかったが、先制点をアシストしており、3トップがそろって上り調子にある。「これでみんな自信を持っていけると思う」と阿部。『湘南の暴れん坊』の復活はFW陣のデキにかかってくることは間違ない。この日のゴールをきっかけに、さらなる“爆発”を狙う。
<写真>得点を喜ぶ湘南FW田原とMF坂本(8番)
(取材・文 近藤安弘)

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