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俊輔先制A、千真2発、横浜FMが3-2で浦和を撃破!

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[5.8 J1第11節 浦和2-3横浜FM 埼玉]

 J1第11節が8日に各地で行われ、埼玉スタジアム2002では浦和レッズ横浜F・マリノスが激突。ともに攻撃的に仕掛けた一戦は、横浜FMがFW渡邉千真の2得点などで3-2で競り勝った。浦和は先制されながらもMF柏木陽介らの得点で2度同点としたが、2連勝を逃した。

 浦和はいつも通りの4-5-1を採用。GKは山岸範宏、DFラインは右から平川忠亮、山田暢久、坪井慶介、宇賀神友弥。中盤はボランチに阿部勇樹と細貝萌、2列目に右からポンテ、柏木陽介、田中達也が入り、1トップはエジミウソンが務めた。

 対する横浜FMは4-4-2を採用。GKは飯倉大樹、DFラインは右から天野貴史、栗原勇蔵、中澤佑二、田中裕介。中盤はボランチに狩野健太と小椋祥平、2列目は右に兵藤慎剛、左に中村俊輔が入った。2トップは渡邉千真と山瀬功治が組んだ。俊輔は前節までボランチだったが、3試合ぶりに2列目に戻った。

 ともにボールを回しながら様子をみていた序盤だったが、いきなり横浜FMがエースの一撃で先制した。前半6分、PA外左で俊輔のパスを受けた渡邉千真がドリブルで間合いを取り、右足でミドルシュート。豪快な一撃は左ポスト内側をかすめてゴールネットに突き刺さった。2試合連続の今季5得点目で、試合を有利に進めた。

 しかし、ホームの浦和は動じなかった。浸透してきたパスサッカーで徐々に横浜FMから主導権を奪った。前半10分、ポンテが右サイドからクロス。だがこれはファーから走りこんできた田中達也には合わなかった。同18分にはPA正面右でFKをゲット。これを柏木が直接狙うが、わずかに右ポストをかすめて外してしまった。

 守りながらサイドを起点に攻めようとした横浜FMだが、バイタルエリアを崩せない。そして浦和が同点に追いついた。

 前半20分、左サイドでパスを受けた田中がドリブルで相手をかわしてクロス。これがファーサイドに流れ、再びポンテが中央へ。柏木陽介が飛びこんで左足を合わせ1-1同点に追いついた。柏木は2試合連続ゴールで再びチームに大きく貢献した。

 その後も、お互い攻撃の姿勢を緩めない。前半28分、横浜FMは中村がミドルシュート。これはわずかに枠を外した。その直後、浦和はPA正面でFKをゲット。これを阿部が直接狙ったが、惜しくもクロスバーをかすめてしまった。

 浦和は前半31分、日本代表入りを目指す田中達也がPA左からミドルシュート。惜しくもクロスバーにはじかれたが、豊富な運動量と攻撃姿勢を見せつけた。同42分には宇賀神の左クロスをエジミウソンがヘディングシュート。だがジャストミートせず、決めることができなかった。

 前半44分、横浜FMが勝ち越しに成功した。GK飯倉が前線に鋭いロングキック。これを横浜FM選手と浦和DF坪井が競り合ったが、後方にこぼれてしまい、これを横浜FM兵藤慎剛が拾って右足でシュート。きっちりとゴールネットをゆらし、前半をリードして終えることに成功した。

 後半、ともにメンバー交代はなし。前半同様、浦和がややボール支配した。横浜FMは中村、兵藤を起点にサイドを中心に攻撃。要所で激しい攻防を見せた。

 そんな中、早い時間帯に浦和が同点に追いついた。後半4分、ポンテの右CKがファーに流れ、これを細貝が再び中へ。エースFWエジミウソンが頭で押し込み、2-2の同点に追いついた。

 しかし、横浜FMは気持ちを切らさなかった。再び勝ち越しに成功した。後半15分、ゴールエリア内左でパスを受けた山瀬が坪井のマークを何とか外して中央へ。これに渡邉千真が飛びこんで右足を合わせ、3-2と1点リードに持ち込んだ。

 ホームで負けらない浦和は後半21分、宇賀神に代えてFW原口元気を投入。原口を右MFへ、ポンテをトップ下へ、柏木をボランチへ、細貝を左SBへと大きく配置転換し、ゴールを狙った。

 その後、一進一退の攻防が続いた。浦和は後半30分、田中がPA左を攻略して突進したが、ゴールを決めるにはいたらなかった。対する横浜FMは後半32分、狩野に代えてMF金井貢史を投入。守備の得意な選手をボランチに入れて中盤のボール奪取を強化した。

 横浜FMは後半35分、中村が中央から左足でミドルシュート。やや揺れながらゴール右を襲ったが、GK山岸がはじき出した。その1分後、浦和も反撃。原口が正面から強烈なミドルシュート。こちらも何とかGK飯倉がセーブした。

 後半37分、浦和はDFの坪井に代えてFWエスクデロ・セルヒオを投入し右MFへ。これにより阿部がCB、ポ゜ンテがボランチ、原口が左MF、田中が2トップの一角に入った。

 横浜FMもその1分後、山瀬に代えてFW坂田大輔を投入。前線にスピードのある選手を入れた。浦和は後半42分、細貝に代えてMFサヌを投入。左SBに据えた。

 浦和は何とかゴールを奪おうとポンテ、柏木を起点に攻めるが、横浜FMが守備ブロックを形成。横浜FMは後半45分、さらに守備を強固にしようと、兵藤に代えて水沼宏太を投入。右MFに入れて運動量を活性化させた。
 
 ロスタイムは5分が掲示された。浦和は縦パスを使って速く攻め込もうとするが、横浜FMはしっかり守り、攻撃中は無理なくじっくりとボールを回して時間を稼いだ。そのまま試合は終了。3-2で横浜FMが浦和を下した。

<写真>横浜FMの全得点に絡んだFW渡邉
(取材・文 近藤安弘)

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