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和司監督に“ダメ出し”された兵藤がゴールでリベンジ

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[5.8 J1第11節 浦和2-3横浜FM 埼玉]

 指揮官のゲキに発奮し、ゴールで“リベンジ”してみせた。横浜F・マリノスのMF兵藤慎剛が3試合ぶりに先発復帰を果たし、今季初ゴールを決めた。

 1-1の前半44分、GK飯倉大樹のキックに、渡邉千真と浦和DF坪井慶介が競り合ったが、これがゴール前にこぼれた。これを「千真が競ってくれて、こぼれると思った」という兵藤が見逃さず走り込み、GK山岸範宏の位置を見ながら右足で流し込んだ。渡邉千真の先制点の際も、左サイドを仕掛けて起点になっていた。

 「試合に出られたのがうれしかった。それをピッチで表現しようと思った。チームの勝利に貢献できてよかったです」

 兵藤の表情から笑みがこぼれた。開幕スタメンを勝ち取り、6試合連続で先発していたが、なかなかゴールにつながるプレーができなかった。チームも下降線をたどった。その要因の一人として、木村和司監督ら「動きが物足りない!」と言われ、第7節はベンチ外になった。悔しい思いで一杯になったが、それでも腐らずに練習でアピールし、第8節には先発復帰。だが再び、プレー内容が不十分と判断され、スタメンから外された。この日、3試合ぶりにスタメン復帰をし右MFを務めた。

 ボランチも2列目もどちらもできるが、やはり学生時代からそうだったように、より攻撃的な位置が好き。何より、指揮官が求めるゴールに絡む動きを見せて、レギュラーを取り戻したかった。「前でやるからには点を決めるとか、アシストをするとか、点に絡むことが重要だと思っていた」と掲げた通り、ゴールを決めることができて胸をなでおろした。

 「(狩野)健太さんが前に出たら、自分がボランチとか、俊さんと左右入れ替わったりとか、いろいろ状況に応じてやった」と兵藤。俊輔も試合後に話していたが、兵藤、狩野健太、中村俊輔と、横浜FMには攻撃的MFとボランチの両方の仕事ができるMFが3人そろうため、これがうまくかみ合い、流動的にポジションを変えながら攻撃が組み立てられれば“強み”になることは間違いない。

 「きょうは2度追いつかれた。強いチームはそういうことをしない。それを反省しないといけない。僕のサイドでミスもあったし。きょう初ゴールを決められたので、これからも勝利に貢献できるよなプレーをしたい」と兵藤はさらなる活躍を誓った。

<写真>横浜FM・MF兵藤
(取材・文 近藤安弘)

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